【 念願の初受賞へ 】エース大瀬良大地投手の2019年、念願の沢村賞獲得に向けて必要なものは?

簡単な自己紹介

JUNJUN
16年目の医療系国家資格取得者で野球を中心に活動し、現在は『法律』も勉強中です。
詳しいプロフィール

 

今シーズン、エースとして認められるために大事な1年となる大瀬良大地投手。
球界を代表する投手に贈られる沢村賞獲得に向けて何が必要か考えてみました。

 

2012~2018年の沢村賞受賞者

 

2012~2018年の沢村賞受賞者を年度順に振り返ります。

登板 完投 勝利 勝率 投球回 三振 防御率
2012 攝津正 27 3 17 .773 193.1 153 1.91
2013 田中将大 28 8 24 1.000 212.0 183 1.27
2014 金子千尋 26 4 16 .762 191.0 199 1.98
2015 前田健太 29 5 15 .652 206.1 175 2.09
2016 ジョンソン 26 3 15 .682 180.1 141 2.15
2017 菅野智之 25 6 17 .773 187.1 171 1.59
2018 菅野智之 28 10 15 .652 202.0 200 2.14

 

言うまでもなく、圧巻なのは2013年の24勝0敗、勝率1.000の田中将大投手
20勝で見ていけば、2008年に岩隈久志投手が21勝しましたが、それでも勝率は.840。

もう少しさかのぼっても2003年に20勝で井川慶投手が.800、斉藤和巳投手が.870。
200年以降に20勝をあげた投手で、勝率.900以上を記録した投手はいません。

勝率歴代2位を調べてみると1966年の堀内恒夫投手の.899でした。
過去のプロ野球の歴史を見ても.900を超えた沢村賞投手は田中将大投手のみです。
これに加え、黒星が1つも無くシーズンを終える投手はもう現れないかも知れません。

 

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沢村賞の条件とは

 

基本的に選考基準は7項目です。

  • 登板試合数  25試合以上
  • 完投試合数  10試合以上
  • 勝利数    15勝以上
  • 勝率     6割以上
  • 投球回数   200イニング以上
  • 奪三振    150個以上
  • 防御率    2.50以下

※ 2018年からクオリティスタートを補足で追加

 

① 受賞者たちの基準達成度

 

実際に受賞者たちがどれだけこの基準を達成しているでしょうか。

登板 完投 勝利 勝率 投球回 三振 防御率
2012 攝津正 27 3 17 .773 193.1 153 1.91
2013 田中将大 28 8 24 1.000 212.0 183 1.27
2014 金子千尋 26 4 16 .762 191.0 199 1.98
2015 前田健太 29 5 15 .652 206.1 175 2.09
2016 ジョンソン 26 3 15 .682 180.1 141 2.15
2017 菅野智之 25 6 17 .773 187.1 171 1.59
2018 菅野智之 28 10 15 .652 202.0 200 2.14

これを見ていくと、すべての投手が達成できたのは以下の4つとなります。

  • 登板試合数
  • 勝利数
  • 勝率
  • 防御率

 

投球回に達したのは2013年の田中将大投手、2015年の前田健太投手、2018年の菅野智之投手。
完投数を達成したのは2012年以降は2018年の菅野智之投手の1人のみになっています。
必ずしも投球回」と「完投数」に関しては選考において必須ではないのがわかります。

 

② 補足評価の「クオリティスタート率」を加味

 

クオリティスタート率(QS率)も加えてみる。

先発投手を評価する指標の1つ
アメリカでは「投球回数6回で自責点3点以内」と規定。
沢村賞選考委員では「投球回数7回で自責点3点以内」を規定。

QS率 登板 完投 勝利 勝率 投球回 三振 防御率
2012 攝津正 88.84 27 3 17 .773 193.1 153 1.91
2013 田中将大 100.00 28 8 24 1.000 212.0 183 1.27
2014 金子千尋 84.62 26 4 16 .762 191.0 199 1.98
2015 前田健太 89.66 29 5 15 .652 206.1 175 2.09
2016 ジョンソン 92.31 26 3 15 .682 180.1 141 2.15
2017 菅野智之 84.00 25 6 17 .773 187.1 171 1.59
2018 菅野智之 70.47 28 10 15 .652 202.0 200 2.14

注目なのは2018年の菅野智之投手のQS率は意外に低いということ。
2012年以降で完投数は最多なのにQS率が低いという結果となっています。

この点から、完投していない試合は早い回で降板したと想像できます。
本人も絶好調の1年ではなかったと言う通り、波の多いシーズンでした。

改めて、全体的に見ていくとやはりQS率は84~100%と高いですね。
2018年からQS率が選考基準の補足として追加された意味を再認識できます。

 

③ 攝津正投手とクリス・ジョンソン投手の共通点

 

2012年の攝津正投手の奪三振率が7.12と決して高いとは言えません。
同様に、2016年のクリス・ジョンソン投手も7.04と高い投手とも言えません。

共に、三振数の多い投手ではなく打ち取るタイプに属しています
特に2016年のジョンソン投手は打球の6割近くがゴロとなっています。

ただ、共通する項目としてクオリティスタート率が高さにあります。
攝津正投手が88.89%、ジョンソン投手が92.31%とリーグトップクラス。

完投数は3と少ないものの、ほとんどの試合で先発の役割を果たしています。
三振を取るタイプが受賞しそうですが、打ち取るタイプでも評価されています。

 

2018年の大瀬良投手の選考基準達成度は?

 

ここからは2018年の大瀬良大地投手の成績を振り返ります。

登板 完投 勝利 勝率 投球回 三振 防御率
2018 大瀬良大地 27 2 15 .682 182.0 159 2.62

選考基準7項目の達成度を見ると達成したのは4項目
達成度としては良い方ですが、やはり菅野智之投手の成績が圧巻でした。

 

① 「4つの必須項目」の達成度

 

次に4つの必須項目(登板数、勝利数、勝率、防御率)の達成度をみていきます。

登板 完投 勝利 勝率 投球回 三振 防御率
2018 大瀬良大地 27 2 15 .682 182.0 159 2.62

達成度は4項目中3項目、防御率のみ達成できていません。
2012~2018年の7投手を見ると、防御率は1.27~2.15の間にあります。

平均で換算すると1.87なので、平均よりも0.75ほど高くなっています。
これを1試合平均で考えると、1点近く自責点が多い計算となります。

仮に27試合登板で計算すると、年間の自責点が20程度は多くなります
0.75と聞くとたいした数字ではないですが、1年間で見ると多いですね。

 

③ 失点の多さを作っている「一発病」

 

大瀬良大地投手の課題は被本塁打の多さにあります。
被本塁打とは簡単に言えば『本塁打を打たれた数』のことです。
キャリアハイだった2018年でもリーグ最多の本塁打を打たれています。

『本塁打を打たれる割合』を菅野智之投手と比較すると2倍近くになります。
10勝を達成した2014年と2017年でみても、同じような傾向がみられます。

また、ランナーを背負った場面でも1割近く高い割合で打たれています。
本人も2019年に向けた課題としてセットポジションでの投球をあげていました。
沢村賞を獲得するためには、この課題は是非とも改善したいところです。

 

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沢村賞と優勝は関係するのか

 

実際に受賞者たちがどれだけこの基準を達成しているでしょうか。
受賞と同時に優勝したのは2013年の田中将大投手と2016年のクリス・ジョンソン投手のみ。
こうして見ていくと、MVPと比べて優勝したかどうかはあまり関係ないようです。

登板 完投 勝利 勝率 投球回 三振 防御率
2012 攝津正 27 3 17 .773 193.1 153 1.91
2013 田中将大 28 8 24 1.000 212.0 183 1.27
2014 金子千尋 26 4 16 .762 191.0 199 1.98
2015 前田健太 29 5 15 .652 206.1 175 2.09
2016 ジョンソン 26 3 15 .682 180.1 141 2.15
2017 菅野智之 25 6 17 .773 187.1 171 1.59
2018 菅野智之 28 10 15 .652 202.0 200 2.14

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改めて考える先発投手の役割

 

近年では完投する投手が減り、完投型投手も数えるほどしかいません。
2018年こそ菅野智之投手が10完投しましたが、毎年のように多い訳ではありません。

沢村賞の条件に2018年からはクオリティスタート率も補足として追加されました。
長く投げることよりも、いかに試合を作るかが重要視されるようになっています。

投手タイプとして打ち取るほうが球数が少なく、長いイニングを投げられます。
多くの試合を投げ、多くのイニングを投げるためには必要な要素になってきます。

 

今回のまとめ

 

歴代の受賞者と大瀬良大地投手を比較することで、少し課題がみえてきました。
もちろん本人は十分に理解している課題なのは間違いないでしょう。

まだまだ完成形ではない大瀬良大地投手にはまだまだ成長が期待ができます。
2019年シーズン、12球団を代表するような投手になることを願っています。

 

 

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