【 プロ野球の著作権と肖像権 】選手写真やロゴ等の使用についてカープに電話で聞きました

簡単な自己紹介

JUNJUN
医療系国家資格取得16年目

◎ 野球を中心に活動
◎ 現在は「法律」を勉強中
◎ スカパー!契約歴12年目突入

詳しいプロフィール

 

最近ではSNSやYouTubeやブログなどでプロ野球に関する多くの情報を目にします。
今回はプロ野球に関する著作権・肖像権について法律も用いながら解説していきます。

 

ブログ運営の方針

当ブログは『プロ野球の著作権・肖像権』に準じた運営を心掛けています。
また、使用している写真は著作者・肖像者に連絡をとり許可を頂いています。

 

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当記事の概要

  • 選手やロゴなどの著作権・肖像権は各プロ野球球団が保持しています
  • 無断使用は許可しておらず、多くの場合で著作権・肖像権侵害に該当します
  • 著作者から著作権侵害を申告された場合には「刑事・民事」で裁かれます
  • 「みんなやっているから」と安心してても突然訴えられる可能性はあります

 

本題に入る前に、簡単に「著作権・肖像権・パブリシティ権」について解説します。
パブリシティ権は「CMに著名人を起用すると売れる仕組み」と考えるとわかりやすいですね。

本文前の「豆知識」

  • 「著作権」とは ⇨ 写真や動画の撮影者
  • 「肖像権」とは ⇨ 写真や動画にうつっている人
  • 「パブリシティ権」とは ⇨ 肖像権にある経済的な価値

 

[ 著作権と肖像権の関係 ]

 

パ・リーグの著作権・肖像権など「プロパティ規定」

 

セ・リーグでホームページに記載があったのは西武・ロッテ・楽天・オリックスです。
4球団はホームページにて選手の写真やロゴなどの「無断使用は禁止」しています。

西武は非営利でも使用禁止、ロッテ・楽天・オリックスは許可が必要となっています。
西武のホームページには「関連法規に則りしかるべき対応」との文面もありました。

[ パ・リーグ球団の選手写真やロゴの利用規定 ]

選手写真やロゴなどの利用規定
西武 営利目的ではない場合も著作権の侵害
ロッテ 報道以外の利用でも申請を要する
楽天 報道以外の利用でも申請を要する
オリックス 報道以外の利用でも申請を要する
ソフトバンク 記載なし
日本ハム 記載なし

 

① パ・リーグの著作権・肖像権は「PLM」が一括管理

 

パ・リーグの多くの球団が著作権・肖像権をに厳しく管理しています。
その著作権・肖像権を管理するのはパシフィックリーグマーケティング(PLM)

PLMはパ・リーグに所属する6球団が共同出資した会社です。
共同出資することで権利を一括管理でき、問題がある場合もすぐに対応できます。

☑ 詳しく知りたい方はこちらの記事へ

 

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セ・リーグの著作権・肖像権など「プロパティ規定」

 

セ・リーグでホームページに記載があったのはカープ・阪神・DeNAです。
3球団はホームページにて選手の写真やロゴなどの「無断使用は禁止」しています。

[ セ・リーグ球団の選手写真やロゴの利用規定 ]

選手写真やロゴなどの利用規定
カープ 無断使用は禁止 (本人撮影のみ可)
DeNA 無断使用は禁止 (本人撮影のみ可)
阪神 無断使用は禁止
中日 記載なし
巨人 記載なし
ヤクルト 記載なし

① 広島東洋カープの規定

 

商標・肖像権について以下の記載がありました。

無断使用が禁止されるマーク等

(1)カープのロゴマーク、球団旗、キャラクター、グッズデザイン

(2)選手写真・選手名

~ 広島東洋カープ 商標・肖像利用について

 

禁止される行為例

(1)マーク等(類似のものを含む。以下同じ。)が記載された物品を製造・販売すること。選手の似顔絵、背番号を用いる場合も該当します。

(2)マーク等を客の誘引に用いること。イベントやホームページでの使用

~ 広島東洋カープ 商標・肖像利用について

 

3.許可を要しない行為

(1)個人ブログでの選手写真(お客様が撮影したものに限る

(2)選手名の使用であって、商品などの販売に結びつかないもの

(3)個人的な楽しみの範囲での利用。

~ 広島東洋カープ 商標・肖像利用について

 

② DeNAベイスターズの規定

 

禁止される行為について以下の記載がありました。

禁止される行為

  • プロパティ(類似のものを含む)が記載された物品を製造・販売すること、客の誘引に用いること。
  • イベントやホームページでの使用を含む

~ 横浜DeNAベイスターズ 商標・肖像・著作権・免責事項

 

許可を要しない行為

  • 個人SNSアカウント等での選手写真(お客様が撮影したものに限る
  • 選手名の使用であって、商品の販売やサービスの提供に結び付かないもの
  • 個人的な楽しみの範囲での利用

~ 横浜DeNAベイスターズ 商標・肖像・著作権・免責事項

 

③ 阪神タイガースの規定

 

禁止される行為について以下の記載がありました。

自分のホームページに選手の写真や球団ロゴマークなどを使用してもいいですか?

選手の写真や球団ロゴマーク、当サイト内の記事や情報などは阪神タイガースおよび関係各社の著作物となっております。特別に球団から許可された場合を除き、ホームページ等でのご使用は禁止しています。

~ 阪神タイガース ご意見・その他お問い合わせ  

※ 阪神の規約によりトップページのリンクのみ許可されているのでトップページからお探しください

 

カープライセンス部に「電話」で問い合わせ

 

さらに詳しく知るためにカープ球団事務所に直接電話で問い合わせてみました。

ライセンス等に関する問い合わせ先

(株)広島東洋カープ ライセンス部
082-554-1000

① 球団の許可なく使用OKな場合

 

球団職員の方にお聞きすると以下の条件であればネットへの掲載は可とのことです。
ホームぺージの記載通り、カープに関しては他の多くの球団よりも柔軟な対応でした。

許可なく使用OKな場合

  • 本人が撮影した写真・動画の投稿はOK
  • 選手名をネット上で使用することはOK
  • グッズやスタジアムの写真投稿はOK
  • 書籍の場合は表紙の写真投稿はOK

 

② 球団の許可なく使用NGな場合

 

逆にこんな場合は無許可での使用は禁止、そして違法行為となります。
場合によっては裁判となるので、不用意に行わないようにしましょう。

許可なく使用NGな場合

  • 他人が撮影した写真・動画の投稿はNG
  • 球団ロゴなどの商標の無断使用はNG
  • 選手や球団ロゴなどを「商品化」はNG
  • 書籍の中身を撮影して投稿するのはNG
JUNJUN
テレビ・雑誌・新聞・ネット動画・ネット記事・SNSなど。
これらは全て「他人が撮影したもの」になり禁止されています。

 

③ 無断使用した場合は「訴訟」のリスクも

 

また、無断使用に対しては以下のように警告しています。

マーク等の使用にあたっては、必ず事前に申請し、球団から許可を得ていただくことが必要です。球団に無断で使用された場合は、使用差止請求や損害賠償請求を行うこともあります。

~ 広島東洋カープ 商標・肖像利用について

※ 著作物を許可なく営利目的に使用した場合は「譲渡権」侵害となります。

著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。以下この条において同じ。)をその原作品又は複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。以下この条において同じ。)の譲渡により公衆に提供する権利を専有する

 

著名人は経済的価値があるためパブリシティ権が発生します。
選手や球団の名前を利用して、営利活動を行った場合は権利侵害となります。

☑ 詳しく知りたい方はこちらの記事へ

 

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選手に関する「著作権・肖像権」はプロ野球球団が保有

 

日本プロ野球選手会の統一契約書にも以下のような記述があります。
記述にある通り、プロ野球選手の著作権・肖像権は選手ではなく球団が持っています

第16条 (写真と出演)

球団が指示する場合、選手は写真、映画、テレビジョンに撮影されることを承諾する。なお、選手はこのような写真出演などに関する肖像権、著作権などの全てが球団に属し、また球団が宣伝目的のためにいかなる方法でそれらを利用しても、異議を申し立てないことを承認する

日本プロ野球選手会 野球協約等 統一契約書様式

 

選手に対しても以下のように個人での広告活動は禁止しています。
仮に選手個人が引き受けても、球団の許可がなければ権利侵害となります。

選手は球団の承諾なく、公衆の面前に出演し,ラジオ,テレビジョンのプログラムに参加し,写真の撮影を認め,新聞雑誌の記事を書き、これを後援し、また商品の広告に関与しないことを承諾する。

日本プロ野球選手会 野球協約等 統一契約書様式 

 

① プロ野球選手会が「肖像権」を求めて裁判

 

2000年代には選手会が肖像権の権利を求めて裁判を起こしています。
被告になったは「プロ野球12球団」と「コナミ株式会社 」です。

しかし、一審の東京地裁判決、二審の知的財産高裁も選手会の訴えを棄却しました。
この判決より、これまで通り、プロ野球選手の像権は球団が保有するものとしました。

 

② 選手は「統一契約書」にサインした時点で同意

 

以下の通り、選手は統一契約書にサインした時点で”球団管理“に同意したことになります。

商業的使用ないし商品化型使用の場合を含め、球団ないしプロ野球の知名度の向上に資する目的の下で、選手が球団に対してその氏名及び肖像の使用を独占的に許諾したもとと解するのが相当である。

東京地裁平17(ワ)11826号

JUNJUN
世論がどうであれ裁判では肖像権は球団にありが答えです。
その点にしっかり配慮しながら、許可の範囲内で利用したいですね。

 

③ 記載が無くても「著作権・肖像権」は球団が保有

 

球団サイトに記載がない場合でも、著作権・肖像権は球団が保有することは変わりません。
サイトに何も記載が無いからといって、肖像権が存在しないという訳ではありません。

権利の利用に問題があれば何かしらのペナルティを受ける可能性があるのは変わりません。
「知りませんでした」というのが通用しないのも法律なのでその覚悟は必要です。

  • 肖像権侵害 ⇨ 民事 (差し止め請求、損害賠償請求)
  • 著作権侵害 ⇨ 民事 (同上)・刑事 (最高懲役10年又は1000万円以下の罰金、あるいはその両方)
JUNJUN
「立ち入り禁止」と書いてなくても他人の家には入らないのと同じ
記載がないからといって保持する権利が無効になる訳ではありません。

 

④ 野球関連番組の「無許可でのネット投稿」は違法

 

近年はSNSやYouTubeの影響で「違法アップロード」の動画や画像が溢れています。
例えば、野球中継をYouTubeに投稿したり、選手インタビューの動画を投稿したり。

これら行為は著作権と肖像権の侵害となります。
多くの人がやっていると麻痺(まひ)しがちですが、違法であることは変わりありません

  • 著作権 ➡ 制作会社 (テレビ局・ネット配信会社・新聞社など)
  • 肖像権 ➡ プロ野球球団

 

youtube動画
引用元 : 日本民間放送連盟 CM 「つかまるよ、マジで。」/ 千葉テレビ放送(チバテレ)【公式】 

 

☑ 詳しく知りたい方はこちらの記事へ

 

JリーグやVリーグの選手の「肖像権」もチームが管理

 

ここまでプロ野球について述べてきました。
次に同じプロスポーツチームのJリーグとVリーグについて話を進めます。

① Jリーグの「肖像権」の管理

 

プロサッカーリーグのJリーグではどうでしょうか。
Jリーグ規約では以下のように肖像権は「選手が管理しない」と定められています。

第97条1項 〔選手の肖像等の使用〕 

選手は、第 87 条の義務履行に関する選手の肖像、映像、氏名等(以下「選手の肖像等」という)が報道、放送されることおよび当該報道、放送に関する選手の肖像等につき何ら権利を有するものでない。

Jリーグ規約

② Vリーグの「肖像権」の管理

 

またプロバレーボールリーグのVリーグはどうでしょうか。
Vリーグ規約でも同様に肖像権は「選手が管理しない」と定められています。

第54条 〔選手の肖像等の使用〕 

選手は、バレーボール活動中の選手の肖像、映像、氏名等(以下、「肖像等」という)が報道、公衆送信されることおよび当該報道、公衆送信に関する選手の肖像等につき何ら権利を有するものではない。

Vリーグ規約 (令和元年)

 

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プロ野球の著作権・肖像権のQ&A

 

ここまでをQ&Aで以下にまとめておきます。

プロ野球に関連する著作権や肖像権の権利は誰のものですか?

選手・ロゴなどすべてが所属球団にあり勝手に使用できません。

使用する場合はどうしたらよいですか?

報道関係以外の一般利用は「球団に申請」が必要です。

自分で撮った写真なら大丈夫ですか?

カープとDeNAのみ「自分で撮影したもの」は許可すると公表しています。

著作権の使用に関する記載のない球団は使って良いですか?

記載がなくても著作権・肖像権は存在するので自由に使用できません

インターネット、雑誌、新聞にのってる写真を使用しても良いですか?

各メディアが著作権を持っており違法の場合は「著作権侵害」となります。

 

今回のまとめ

 

以上のように選手やロゴなどの著作権・肖像権はプロ野球球団が持っています。
それぞれの権利には著作権利者が「その権利を管理する権利」も存在します。

ネットでは他にもしている人を見てつい許可を越えた形で権利を使用しがちです。
知らないことで大きなトラブルに巻き込まれて、あとで後悔することもあります。

ある球団の方の話ではこういった著作権の問題に対策を講じているとのことでした。
いずれ一斉に摘発したり裁判を起こすという動きも起こってくるかもしれませんね。

ブログやSNSが普及して誰でも発信できる時代になりました。
そんな時代だからこそ著作権・肖像権について改めて考えていきましょう。

 

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