【 2019年のカープ先発陣の失点率と防御率 】失点率増加の理由を内野守備の視点から考察

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JUNJUN
16年目の医療系国家資格取得者で野球を中心に活動し、現在は『法律』も勉強中です。
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先発投手陣の安定しなかった2019年のカープ。
今回は先発投手陣の失点やそれに絡めて内野守備について話を進めていきます。

 

先発投手陣の「失点率と防御率」

 

先発投手陣の失点率と防御率からその差を算出しグラフ化しました。

図1 先発投手陣の失点率差

 

パッと見た通り、アドゥワ誠投手は防御率より大きく失点率が上回っています
つまり、「自分の責任以外での点を取られることが多い」となります。
野村祐輔投手も同様に、自分の責任以外での失点が多かった投手と言えます。

大瀬良大地投手、九里亜蓮投手、クリス・ジョンソン投手は差があまり変わりません
つまり、2019年の「失点の多くが自分の責任で取られたもの」となります。

改めて、自責点以外での失点が多いアドゥワ誠投手や野村祐輔投手に注目します。
両投手とも三振を取るタイプではないため、野手の影響を受けやすい面もあります。

三振が取れれば1人で完結できますが、そうでない投手は野手の協力が必要です。
「1人完結タイプ」ではない投手はどうしてもこの部分で失点が左右されてしまいます

 

 

① カープ野手陣のエラーによる影響

 

野手陣のエラーの有無による影響(エラー指数)をグラフ化しました。
プロ野球平均で見た場合、捕手とライトを除く全てがマイナス値を記録しています。

図2 野手陣のエラーの有無による貢献度

 

もちろん、守備範囲が広く球に追いつくがためにエラーになることもあります。
菊池涼介選手のように球に触れる機会が多ければ、その分エラーも増てきます

とはいえ、ほとんどのポジションで平均値を大きく下回るのは良いとは言えません。
最低でもリーグ平均程度を維持していないと投手としては苦しくなってしまいます

 

② 2019年の中日の内野陣との比較

 

例えば、中日の内野陣と比べてみるとわかりやすいです。
一塁こそカープの方が良いですが、その他は圧倒的に良い数字を示しています。

図3 カープと中日との比較

 

同じ投手が投げたとして、中日の内野陣で投げる方が有利なのは明白です。
打ち取るタイプの投手にとって、2019年のカープ内野陣は正直頼りないのも事実です。

不安要素を背負いながら投げるのとそうでないのとでは大きな差が生まれます。
「しっかりと守ってくれる安心感」があれば思い切って投げ込んでいけるでしょう。

 

③ 3連覇中のカープ内野陣との比較

 

次に優勝した2016年以降の内野陣で比較してみます。
2018年と比較して、セカンドとショートの下がり幅が顕著です。
また、2018年からはサードに関しても右肩下がりの傾向にあります。

図4 2016年以降の推移

 

他の選手との相対評価なので、年をまたいで単純比較できない面はあります。
ただ、個別の年度比較で見たとしても2019年に悪化したのは明らかでした。

この要因として田中広輔選手のケガや小園海斗選手の台頭などもありました。
また、ファーストの守備を軽視した方針から開幕直後にエラーを頻発しました。

2020年は新体制の佐々岡真司監督となり、コンバートの可能性も出てきました。
先発陣の失点を減らすために、まずは内野陣のエラー減少を図りたいところです

 

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④ 「自責点以外の失点」と「エラー指数」との連動

 

年度別の「自責点以外の失点」と「エラー指数」は連動しています。
もちろん、エラーの増加だけが失点を増やす要因ではないのは確かです。

ただ、いくつかある要素の中で大きな割合を占めるのも事実だと思います。
圧勝していた2016~2017年はやはり守備のミスが少なかった印象が強いです。

図4 失点率と防御率の差とエラー指数

 

2020年のカープ内野陣のメンバー予想

 

2020年の内野を守る可能性のあるメンバーは以下の通りです。
現時点で菊池涼介選手のポスティングが不明ですが、加えて考えました。

選手 (※ 赤文字はほぼ1軍確定)
2019年1軍内野陣 曽根海成・上本崇・田中広輔・小窪哲也・安部友裕・堂林翔太
菊池涼介・三好匠・小園海斗西川龍馬・アレハンドロ・メヒア
2020年新加入 ホセ・ピレ・韮澤雄也
他ポジションの選手 松山竜平坂倉将吾磯村嘉孝
2019年2軍内野陣 林晃汰・桒原樹・中神拓都・羽月隆太郎

 

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① 大幅なコンバートもありうる2020年の内野陣

 

菊池涼介選手と田中広輔選手次第で内野の布陣が大きく変わります。
この2点が不明確なため、大まかなプランが決められないのが現状です。

  • 菊池涼介選手のポスティング移籍
  • 田中広輔選手のケガの回復具合

 

田中広輔選手は状況次第でコンバートの可能性も考えられます。
ちなみに1年目の2014年にセカンドとサードを守ったこともあります。

[ 2014年 田中広輔選手のセカンド・サードスタメン ]

  • セカンド 2試合 守備率 1.000
  • サード  3試合 守備率   .988

 

移籍とコンバートが同時に起きた場合、セカンド・ショートが新布陣に変わります
ショートは2019年同様に小園海斗選手が最有力ですが、セカンドは白紙状態に。

フェニックスリーグでは小園海斗選手がサードやセカンドを守る姿もありました。
ただ、小園海斗選手がサードを練習する姿は2019年の開幕前にもありました。

[ フェニックスリーグでの小園海斗選手のセカンド・サードスタメン ]

  • 10/8   セカンド
  • 10/13 セカンド
  • 10/14 サード
  • 10/20 セカンド
  • 10/22 サード

 

 

② ホセ・ピレラ選手の守備力にも左右される

 

また、新加入のホセ・ピレラ選手がどの程度守れるのかという点もあります。
本職はセカンドのようですが、三塁を無難に守れるとチームとして大きいです。

2017年には安部友裕選手がサードに定着しましたが、それ以外は空席に。
2016年にエクトル・ルナ選手を獲得したくらいで目立った補強はありません。

[ ホセ・ピレラ選手のMLBでの三塁守備機会 ]

  • 2012 AA    11試合
  • 2013 AA   1試合
  • 2015 AA   1試合
  • 2015 AAA 20試合
  • 2016 AAA   3試合
  • 2017 MLB   1試合

 

また、秋季キャンプで西川龍馬選手もサードの守備についています。
本人は「外野一本で」と意思表示していますが、幅を広げるためとの発言も。

個人的には打撃開花に成功した外野手で出場を継続して欲しいのが本音です。
野間峻祥選手が機能するなら別だが、そうでない限りは外野固定が最善策。

 

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③ 新たなポジションにチャレンジする選手たち

 

オフシーズンに入り別ポジションに挑戦した選手をまとめておきます。
磯村嘉孝選手と坂倉将吾選手は当初はサードにチャレンジと報道されました。
しかし、最近の報道によるとサードではなくファーストに挑戦しているようです。

  • 小園海斗 ⇨ セカンド、サード
  • 堂林翔太 ⇨ セカンド
  • 磯村嘉孝 ⇨ ファースト
  • 坂倉将吾 ⇨ ファースト
  • 西川龍馬 ⇨ サード (再挑戦)

 

個人的には坂倉将吾選手がファーストに挑戦するのは賛成です。
以前から何度か述べていますが、捕手とファーストの親和性は高いです。

打撃を生かすために外野よりも、ファーストに挑戦する方が良いでしょう。
坂倉将吾選手のファースト挑戦について2019年2月の記事で触れています。

 

ここまでわかったこと

 

ここまでわかったことをまとめます。

  • アドゥワ投手と野村祐輔投手は失点率-防御率差が大きい
  • 大瀬良大地投手、九里亜蓮投手、ジョンソン投手はその差が小さい
  • 2019年は内野陣のエラーによる影響が目立った
  • エラー指数は中日の内野陣と比べると大きく下回る
  • セカンドとショートでエラー指数の悪化が目立った
  • 失点率-防御率差の増加はエラー指数の悪化と連動
  • 2020年は内野陣の大幅なコンバートの可能性もある

 

今回のまとめ

 

今回は先発投手陣の失点率と防御率と内野守備を中心に話を進めてきました。
先発投手により失点率と防御率の差はそれぞれで特徴が見られました。

内野陣のエラー指数を見ていくと2019年は大きく悪化しています。
そして失点率・防御率差の悪化とエラー指数の悪化は連動していました。

2020年の失点減少に向けて、内野守備の立て直しが必要となります。
少なくとも、大きく下回っている部分を平均レベルくらいは改善したい。

もちろん失点増加の全てが守備によるものではないことは確かです。
ただ、取り掛かりやすい部分として最優先しても良いだろうと思います。

佐々岡真司監督は「打てないと勝てない」とも就任時に話していました。
1人でも打てて守れる内野手が増え、1軍で活躍する姿を期待しています。

 

 

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