プロ野球には毎年多くの高卒捕手たちがプロ入りしてきます。
今回は高卒捕手たちの1年目の打席数を比較してその傾向を検討していきます。
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現役高卒捕手たちの1年目の打席数
まずは現役高卒捕手の1年目の打席数をピックアップします。
多くの打席に立った選手、ほとんど打席に立っていない選手と様々です。
① 群を抜いて打席に立った3選手
群を抜いて打席に立った高卒捕手は以下の3選手になります。
- 森友哉 330
- 高城俊人 349
- 坂倉将吾 317
特に森友哉選手と高城俊人選手はその1/3くらい1軍の打席に立っています。
坂倉将吾選手に関しては、打席数が多いものの98%が2軍での打席でした。
いずれの選手も2020年も1軍で主力として活躍しています。
やはり1軍の主力で活躍する選手は1年目から打席数を消費しています。
② 1年目から多くの打席に立たせる「日本ハム」
チーム別にみていくと日本ハムの選手起用が特徴的です。
移籍してきた黒羽根利規選手を除く、生え抜きの選手をみていきます。
- 清水優心 259
- 郡拓也 217
- 田宮裕涼 214
- 石川亮 288
他球団に比べて積極的に若手を起用することで知られる日本ハム。
登録選手数を少なくして、各選手の出場機会を増やす戦略をとっています。
その方針は捕手でも同じ傾向だということがよくわかります。
200~300打席の6選手で、他球団の捕手は中村奨成選手と山下斐紹選手のみ。
同時に、田宮裕涼選手を除く3選手が高卒1年目から1軍出場を果たしました。
数打席程度でも1軍での機会を経験させ、2年目以降のステップとしています。
ドラフトで高卒選手を多く獲得し、3年以内に1軍に送り込む。
こうした積極的な起用により、獲得した選手を1軍戦力として育成しています。
③ 3軍制をとる「ソフトバンク」と「巨人」は打席数が少ない
反対にソフトバンクと巨人の高卒捕手の打席数は極端に少なくなっています。
その理由として、ともに「3軍制」をとっていることが理由として考えられます。
他の選手は0~9打席の中、唯一、九鬼隆平選手は2軍で53打席とある程度の打席に立っています。
ドラフト3位と上位指名で期待されていたこともあり、ソフトバンクでは異例だったかも知れません。
3軍制をとることで、日本ハムとは別の形で多くの実戦経験を積ませる機会になっています。
資金力あっての戦略かもしれませんが、2軍で出場機会の少ない若手選手にとっては良い環境です。
ちなみに現在の正捕手の甲斐拓也選手ですが、高卒1年目は0打席でした。
そう考えると、育成選手から支配下登録されたことも含め、プロに入ってからの巻き返しはすごい。
2020年は1軍の4番打者として活躍している栗原陵矢選手も高卒1年目は9打席。
ただ、2020年は主にファーストと外野手での出場で、捕手での出場は1試合のみとなっています。
- 60試合 .254 (59/232) 11本 44打点
打席数が少なくても1軍で正捕手になったり、4番打者になったりと様々。
3軍制をとるチームに関しては、少し違う視点で見ていく方が良さそうですね。
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高卒捕手で1軍の打席に立った選手は「10選手」
高卒1年目から1軍の打席に立ったのは39選手中10選手。
石橋康太選手と郡拓也選手を除く選手が1軍の主力捕手となっています。
- 坂倉将吾
- 炭谷銀仁朗
- 高城俊人
- 石橋康太
- 中村悠平
- 森友哉
- 田村龍弘
- 清水優心
- 郡拓也
- 石川亮
① 高卒新人捕手の開幕一軍は平成で「2人」
高卒新人捕手で開幕一軍を果たしたのは平成で2人。
1989年(平成元年)の谷繁元信選手と2006年(平成18年)の炭谷銀仁朗選手。
- 谷繁元信 89試合 .175 3本 10打点
- 炭谷銀仁朗 54試合 .181 3本 14打点
捕手という特性上、1年目から開幕一軍を果たすのは至難(しなん)の業。
チームの捕手の状況にもよりますが、彼ら2人がいかに優れていたかがわかります。
近年のプロ野球では高卒新人の開幕一軍はなかなか現実的ではありません。
よほど突出した高卒捕手がでてこない限りは実現することはなさそうですね。
② 高卒新人捕手で開幕スタメンを果たした「炭谷銀仁朗選手」
高卒捕手で1年目から開幕スタメンデビューを果たしたが炭谷銀仁朗選手。
2リーグ制以降では谷本稔選手以来51年ぶりの高卒野手で開幕スタメンを果たしました。
- 1995年 谷本稔 (大映)
- 2006年 炭谷銀仁朗 (西武)
200打席に満たないですが、理由として1軍にいる期間が長かったため。
全打席数の80%が1軍なので、2軍が主だったらもっと打席数が多かったかも知れません。
次点が高城俊人選手の37%なので、いかに捕手として群を抜いた1軍の打席数かがわかります。
現在は巨人で控えの炭谷銀仁朗選手ですが、西武時代は8度の年間100試合出場を達成しています。
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ここまでわかったこと
ここまでわかったことをまとめます。
- 森友哉選手、高城俊人選手、坂倉将吾選手の打席数は群を抜いている
- 日本ハムは1年目から多くの打席に立たせている
- 3軍制をとる巨人とソフトバンクでは2軍での打席数が少ない
- 1年目から1軍の打席に立ったのは25%程度
- 炭谷銀仁朗選手は高卒1年目で開幕スタメンデビューを果たした
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今回のまとめ
今回は高卒新人捕手たちの打席数について話を中心に進めてきました。
1軍で主力として活躍している捕手たちは1年目から多くの打席に立っています。
ドラフト上位で期待されている高卒捕手の多くは多くの機会を与えられています。
また、球団によって打席数を与えるところ、3軍で経験を積ませるところ様々です。
多くの打席に立って経験を積んでいくことは良いことです。
ただ、必ずしも1年目から多くを経験しなくても活躍する選手もいます。
とはいえ、1年目から機会を得られるのは球団として期待している証拠。
必須ではないにしても多くの機会が得られる選手である必要はあります。
捕手とい特性上、いきなり試合に出ることは厳しいのも事実。
厳しい世界を生き残って、将来の1軍主力に成長することを期待しています。
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