【 年間691件の検挙 】野球中継・野球番組の「違法アップロード(SNS・ネット投稿)」のリスクを調査

簡単な自己紹介

JUNJUN
16年目の医療系国家資格取得者で野球を中心に活動し、現在は『法律』も勉強中です。
詳しいプロフィール

 

近年、野球中継や野球番組のネット投稿を多く目にするようになりました。
知らないことも多いかと思うので法律に沿った形で違法アップロードについて話を進めます。

 

増加していく「違法アップロード」

 

近年はSNSやYouTubeの影響で「違法にアップロード」した動画や画像が溢れています。
それに伴い、そういった違法行為に対しても抵抗が少ない世の中になってきました。

多くの人がやっていると麻痺(まひ)しがちですか、違法であることは変わりありません。
ついやってしまったことでもリスクを背負っていることは自覚する必要があります。

 

[ 雪丸真吾弁護士の見解 ]

もし著作権者の許諾なくネットに投稿すると、著作権のひとつである『公衆送信権』(著作権法23条1項)を侵害することになります。また、テレビ局の『送信可能化権』(著作物をネットで公開する権利)の侵害にもなりますね。

~ 雪丸真吾弁護士 W杯「ゴールシーン」動画をSNSに投稿 – 違法と合法の「境目」はどこにある? / 弁護士ドットコム

 

[ みずほ中央法律事務所・みずほ中央事務所の見解 ]

中継番組自体は,著作物ですから,そのまま録画して公表すると著作権侵害となります。

【スポーツ,音楽ライブの画像を公表は著作権違反か規約違反となる】 / みずほ中央法律事務所・みずほ中央事務所

 

[ アークレスト法律事務所の見解 ]

映画やテレビ番組、音楽を録画・録音して、YouTube(ユーチューブ)などの動画投稿サイトに投稿する行為も著作権侵害となります。

ネット上で著作権侵害になるケースとは?削除や対処の方法 / アークレスト法律事務所

 

 

① テレビ局から「違法アップロードの警告」

 

各テレビ局が運営するホームぺージでもネット上への違法な投稿を警告しています。
あまり見ることがないかも知れませんが、各テレビ局ともにしっかり記載があります。

[ 放送事業者からの注意喚起 ]

 

[ 日本民間放送連盟 CM (15秒)「つかまるよ、マジで。」]


引用元 : 違法だよ!あげるくん「バレるから篇」【チバテレ公式】

 

① 違法アップロードの「情報提供窓口」

 

同時にテレビ業界や音楽業界などが共同で協会を設立して対策をしています。
さらに、ホットラインでは違法アップロードの「情報提供窓口」を設けています。

本人だけでなく「誰でも情報提供できる」ようにフォームで対応しています。

[ 情報提供フォーム ]

情報提供フォーム
日本民放放送連盟 放送番組の違法配信撲滅キャンペーン
放送コンテンツ適性流通推進連絡会 ホットライン テレビ番組著作権
スカパー! 違法アップロードに関する連絡先
  1. ツイート右上にある「∨」をクリック
  2. 「ツイートを報告」をクリック
  3. 「センシティブな画像または動画を表示している」をクリック
  4. 「許可されていない画像または動画」をクリック
  5. 「私や他の人の許可していない私的なコンテンツが含まれている」をクリック
  6. 「第三者」「自分、または~」をクリック
  7. 画像や動画を選択し「追加」をクリック

 

 

② テレビやネット映像の「スクショ・写メ」の投稿も違反

 

テレビ・ネットの「スクショ」をブログやSNSに投稿しているのをよく目にします。
しかし、配信会社の著作物は同じなので、画像であっても違法に変わりありません

また、弁護士は静止画であっても著作権侵害となると述べています。
「スクショ・写メ・キャプチャ」と様々な呼び方がありますが著作権侵害は同じです。

 

[ みずほ中央法律事務所・みずほ中央事務所の見解 ]

放送されている動画が映っているテレビ・スクリーンなどを撮影して投稿することは,著作権侵害になります。

【スポーツ,音楽ライブの画像を公表は著作権違反か規約違反となる】/ みずほ中央法律事務所・みずほ中央事務所

 

[ 甲本晃啓弁護士の見解 ]

著作権侵害(複製権侵害ないし公衆送信権侵害)にあたる可能性があります。

~ 甲本晃啓弁護士 TV番組の一部をキャプチャした画像をブログに使用した場合は違法か? / 弁護士ドットコム

 

[ 日本民間放送連盟 CM (15秒)「つかまるよ、マジで。」]


引用元 : SNS篇(日本民間放送連盟)/ 北陸朝日放送公式ページ

 

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刑事では「警察」も介入できる

 

著作権侵害で訴えられた場合は2通りあります。

[ 民事と刑事 ]

罰則
民事 個人間(又は会社)のトラブルを解決
刑事 国の治安や秩序に反した者を処罰

刑事の場合は、その文字通り「警察」が介入する場合もあります。
著作権侵害は軽く考えがちですが、懲役刑にもなる可能性があります。

[ 民事と刑事の罰則 ]

罰則
民事 差し止め請求損害賠償請求
刑事 最高懲役10年又は1000万円以下の罰金あるいはその両方

 

① スポーツ中継の違法アップロードで「1000万円」の損害賠償請求

 

スポーツ中継の違法アップロードで平成25年に以下のような判例があります。
被告は「UFC」という総合格闘技の試合をニコニコ動画に違法にアップロード。
判決では著作権侵害に該当するとし、1000万円の損害賠償請求を認めました。

 

請求額には差はあれど「違法アップロード」は損害賠償の対象となるということ。
判例ができたことにより以降の裁判判決でもよほどのことが無い限りは変わらないでしょう

 

② プロ野球中継をYouTubeに生配信して逮捕

 

プロ野球中継をYouTubeに生配信をして逮捕された例もあります。
日本テレビやサンテレビが配信する野球中継(主に阪神戦)を生配信したというもの。

長期間に渡ったことや、登録者が35000人程度いたことから悪質と判断されました。
結果として、スポーツ中継の無許可の生配信で国内初の逮捕者となりました。

 

この判例からブログやSNSの場合も同じ処分になる可能性は高いです。
数年に渡り長期的に行っていれば、よりその可能性も高くなるものと考えられます。

 

[ サンテレビ公式YouTube ]


引用元 :  違法アップロード容疑 男を逮捕 スポーツ中継を無断ライブ配信で検挙は全国初 / サンテレビ

JUNJUN
もし逮捕されると実名や顔を公開される可能性が高いです。
行っている行為がそのリスクを負うだけの価値があるのでしょうか…

 

③ 平成30年の違法アップロードの検挙数は「691件」

 

警視庁の発表で、平成30年に違法アップロードで検挙されたのは691件と発表されています。
平成29年の検挙数が398件だったので、前年比で「1.73倍」と2倍近くまで増加しています。

著作権法違反の検挙件数は691件と、29年と比べて大きく増加しており、過去5年でみると26年に次ぐ水準となっている。

~ 警視庁 平成30年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について

 

検挙数が増加した理由として以下の2つがあげられます。

  • 違法アップロードの数が増加したこと
  •  警察の取締りが厳しくなってきたこと

 

以下の記事は「違法アップロード」により摘発されてニュースとして報道されたものです。

ブログやSNSで違法アップロードされた動画をシェアしている場合があります。
その場合、シェアをしているブログやSNSの登録者もペナルティとなります。
他人の動画をシェアする場合は「本人が撮ったもの」「公式のもの」にしましょう。

 

④ 海外のサーバーを経由しても日本の法律で裁かれる

 

他人のものでも海外のサーバーを経由すると大丈夫と言われていた時期があったようです。
しかし、1997年の著作権法改正でアップロードできるのは著作権者だけと定められました。

「送信可能化権」と呼ばれるもので、国内でアップロードした時点で「違法」となります。
サーバーがどの国にあったとしても、アップロードした場所が「日本」であれば違法です。

 

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「引用と記載をしたらOK」はよくある間違い

 

著作物の使用には「引用」という方法もあります。
しかし、多くは「引用 : 〇〇〇」と書いているだけなのが現状かと思います。

著作権を「引用」する場合は以下の要件を“全て満たす必要”があります。
“いずれか”ではなく”全て”というところも勘違いしやすいので注意しましょう。

[ 文化庁が提示する引用の際に満たす要件 ]

  • 他人の著作物を引用する必然性がある
  • 自分の著作物と引用部分が明瞭に区別されている
  • 主従関係が明確である (自分の著作物が主体)
  • 出所が明示されている (48条)

    ~文化庁 (注5) 引用における注意事項

 

以上のように必然性のない「装飾のための写真」や「文章起こし」は違法です。

その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない

 

[ よくある「引用」を守れていないケース ]

 

① SNS上での「シェア」は著作権侵害にはならない

 

SNSでの引用にあたる「シェア」は著作権違反にはなりません。
この場合、『元の投稿そのまま』であるため運営会社から許可されています。

ただし、問題なのは写真や文章などをダウンロードやスクショして使用する行為です。
この場合は「著作物の無断使用」となるため、著作権に対する問題が生じてきます。

 

② サイトにSNSを貼る時は「埋め込み機能」を使用する

 

SNSの投稿をサイトに貼る場合は「埋め込み」からコードをコピーして貼り付けましょう
たいていのSNSでは右上にあるマークをクリックすると「埋め込み」という項目があります。

埋め込みであれば投稿をリンクした形になり、引用手順を踏めば問題はありません。
その際は、埋め込み元が違法アップロードを行っていないかどうか注意をしましょう。

以下が代表的なSNSの「埋め込みコード」の表示ボタンの文言になります。

[ SNSの埋め込み方法 ]

埋め込み方法
Twitter </> ツイートを埋め込む ⇨ コードをコピー (※ 詳細)
Facebook </> 埋め込み ⇨ コードをコピー (※ 詳細)

 

ただ、以下の通りInstagramに関しては「埋め込み」は公式で禁止しています。
今後は投稿者が埋め込みを許可するかどうかを選択する機能を加えるか検討しているようです。

 

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“発信者情報開示請求”でネット上は「匿名」ではない

 

今はある程度の知識があればIPアドレスなど色々と調べられる時代です。
サイトやブログがどこの会社と契約しているかぐらいは調べればわかります

また、プロバイダ責任制限法により情報開示請求も可能です。

 

[ 発信者情報開示請求 ]

特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、次の各号のいずれにも該当するときに限り、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者(以下「開示関係役務提供者」という。)に対し、当該開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る発信者情報(氏名、住所その他の侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものをいう。以下同じ。)の開示を請求することができる。

~ 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律 第四条

 

最近はSNS上でも「発信者情報開示請求をしました」という投稿をよく目にします。
ネットは匿名だと思いがちですが、そうではないことはちゃんと認識する必要があります。

 

① 「発信者情報開示請求」の方法

 

発信者情報開示請求は専門家に頼らなくても、個人でも請求できます。
請求書(PDF)をプリントアウトして、いくつか必要事項を記載し、郵送するだけです。

 

情報が開示される流れは以下の通りです。

  1. STEP

    IPアドレス取得

    ネットワーク上にある機器を判別する番号を取得
  2. STEP

    プロバイダ特定

    IPアドレスから契約しているプロバイダを特定
  3. STEP

    登録情報の開示 (氏名・住所など)

    プロバイダに登録している情報を開示

 

 

③ 発信者情報開示請求の関連書籍

 

発信者情報開示請求についてもっと詳しく知りたい方は以下の書籍を参照ください。

 

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著作権侵害を助長させるのは「みる側」🙈

 

著作権のことを調べて改めて思うことがあります。
「結局は著作権侵害の投稿をみてしまうからいけないんだよね」と。
違法アップロードと知りながら面白がって見るから助長させるのかなと思います。

① 支持されているのは「動画」

 

違法アップロードをするとSNSのフォロワーは増える傾向にあると思います。
投稿者は閲覧数が増えると「自分は支持されてる」と思う人もいるかも知れません。

でも、冷静に考えれば支持されているのは投稿者ではなく他人の「動画」
投稿している人の言葉や考え方を支持してフォローしている訳ではありません。

いざ訴訟を起こされたり摘発されたら、みんな知らん顔するだけでしょう。
そういったことを考えても、リスクを負ってまですることではないように思います。

 

② 「知らなかった」は理由にならなのが法律

 

違反しても最後は自己責任なので、他人は責任をとってくれません。
また、法律は「知らなかった」は理由にならないので注意が必要です。

一般的に多くの方が著作権に関しては認識を持っているはずです。
つまり、「知った上で故意で行った」と判断される可能性は十分あります。

たいした利益のないことのために犯罪に手を出してしまった。
そうならないよう自分の身を守るのは「自分自身の行動次第」ですね。

 

プロ野球中継やテレビ番組の著作権のQ&A

 

プロ野球映像関係の著作権のQ&Aで以下にまとめておきます。

テレビの動画をネット上に投稿しても良いですか?

各テレビ局から注意喚起されており、「公衆送信権の侵害」で違法となります。

テレビの映像をスクショしてネット上に投稿しても良いですか?

動画と同様にスクショや写メなどの投稿も「公衆送信権の侵害」になります。

「引用」と記載していれば特に問題ないですか?

「引用」には4つのルールがあり、それに沿ってなければ違法です。

もし著作権侵害と申告された場合はどうなりますか?

法的には「民事・刑事」で裁かれ、最悪の場合には逮捕もありえます。

 

今回のまとめ

 

「みんながしてるから自分も大丈夫」と思うのが一番怖いですよね。
著作者が著作権侵害を最初に目にするのが自分になるかも知れません。
そうなると人の負の感情は最初に目したものに強く注がれがちです。

悪気なく知らず知らずということは自分もあるのかも知れません。
知らないことで、おおごとにならないよう気を付けたいと思います。
より良いブログ運営のために、少しずつ勉強していきたいと思います。

 

 

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