【 會澤翼選手の残留決定 】見えてくる「打撃面での効果」と「将来の監督候補」

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JUNJUN
16年目の医療系国家資格取得者で野球を中心に活動し、現在は『法律』も勉強中です。
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會澤翼選手のFA宣言をせず3年契約での残留が決まりました。
今回はそれによる効果と見えてきた将来像を中心に話を進めていきます。

 

會澤翼選手のカープに残留決定

 

會澤翼選手が3年の複数年契約でカープ残留が決定しました。
カープで3年契約を結んだのは過去には以下の選手になります。

近年では丸佳浩選手にも3年契約を提示したものの契約破綻となっています。

 

① カープ捕手として「歴代最高額」の年俸に

 

契約金は3年で6億4000万円で、年度換算するとほぼ倍増額となりました。
年俸換算で2億1300万円はカープの捕手としては歴代最高額となっています。

[ 歴代捕手の最高年俸 ]

最高年俸額 年度
會澤翼 21300万円 2020年 ※ 年換算 
石原慶幸 12000万円 2017年
西山秀二 8000万円 1997年
倉義和 3300万円 2013年、2014年
磯村嘉孝 1800万円 2020年
坂倉将吾 800万円 2020年

 

② 12球団の捕手で「球界最高額」の年俸に

 

12球団の主力捕手の年俸と比較してみます。
森友哉選手の契約更改次第ですが、球界最高額の可能性は高いでしょう
やはり打撃力のある捕手は年俸が上がりやすい傾向にあるようですね。

[ 2019-2020年の捕手年俸 ]

2019-2020年 補足
會澤翼 9200万円 ⇨ 21300万円 ※ 3年契約64000万円を年換算
森友哉 8000万円 ⇨ 20000万円 4000万円 △
炭谷銀次郎 15000万円 ⇨ 15000万円 3年契約2年目(現状維持)
伊藤光 5500万円 ⇨ 11500万円 5500万円 △
甲斐拓也 6500万円 ⇨ 11000万円 4500万円 △
梅野隆太郎 5000万円 ⇨ 10000万円 5000万円 △
小林誠司 6000万円 ⇨ 10000万円 4000万円 △
大野奨太 10000万円 ⇨ 10000万円 3年契約3年目 (2年目に4500万円 △)
中村悠平 9000万円 ⇨ 9000万円 現状維持
田村龍弘 7200万円 ⇨ 7000万円 200万円 ▼

 

③ 新聞社により「3年総額に違い」も

 

調べてみると、新聞社により3年総額や年俸に差が生じています。
ただ、地元紙の中国新聞に本人コメントで「64000万円」と記載がありました。
60000万円との報道もありますが、64000万円が正確な可能性が高いでしょう。

[ 新聞各社の報道内容 ]

3年総額 年俸
中国新聞 64000万円+出来高 記載なし
サンスポ 64000万円+出来高 1800万円
デイリースポーツ 64000万円+出来高 1800万円
スポニチアネックス 60000万円+出来高 1800万円
東京スポーツ 60000万円+出来高 記載なし
日刊スポーツ 60000万円+出来高 1800万円
スポーツ報知 60000万円+出来高 記載なし

 

會澤翼選手の残留によって「生まれた効果」

 

會澤選手の残留でいくつかのプラス要素が発生します。
大きな要素としてカープの戦力ダウンが避けられたことに尽きます。

① 存在感を示した2019年の「打撃面での貢献度」

 

2019年はプロ入り初の規定打席到達も達成しました。
セ・リーグNo.1の得点圏打率の.351を記録し、12本塁打を放つ。

捕手でこれだけの数字を残せる選手は他にいません。
打力で言えば、セ・リーグ屈指の捕手といっても過言ではありません。

[ セ・リーグ捕手の得点圏打率 ]

  • 會澤翼   .351
  • 梅野隆太郎 .330
  • 中村悠平  .258

 

② 選手別の「捕手の得点貢献度」

 

12球団で300以上打席に立った捕手の「得点貢献度」をグラフ化しました。
パ・リーグ首位打者を獲得した森友哉選手を上回るのは少し厳しいです。
しかし、會澤翼選手も2位につけ、捕手の打撃力としては図抜けています

図1 300打席以上の捕手の得点貢献度

 

③ 球団別の「捕手の打撃力」

 

次に「球団別の捕手打撃力」を比較してみます。
多くのチームが捕手の打撃面に課題を抱えているのがよくわかります。

會澤翼選手の獲得話が出てたのが巨人、DeNA、楽天、ロッテ。
見ての通り、4球団ともに捕手の打撃力がマイナス値を記録しています。

仮に巨人に移籍することになっていれば大きな補強となっていました。
カープにとって巨人独走の可能性をある程度回避できたことは大きいです。

図2 12球団別の捕手の打撃力

 

④ 球団別の「捕手の守備総合力」

 

続いて、「守備力の総合的」な数値をグラフ化しました。
今回は守備イニングが550機会あった捕手のみピックアップしています。

守備面で見ると會澤翼選手はプラス値ではありますが、やや低い位置に。
仮に巨人に移籍しても守備面で大きな補強にはならなかったかも知れません。

図3 守備機会550イニング以上の捕手の守備総合力

[ セ・リーグ捕手の盗塁阻止率 ]

  • 小林誠司  .419
  • 梅野隆太郎 .370
  • 中村悠平  .314
  • 加藤匠馬  .286
  • 會澤翼   .265
  • 伊藤光   .245

 

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⑤ 早期の残留決断が「戦力補強」にも好影響

 

今回、残留決断が早期であったことは大きいです。
というのも、数週間後には2019年のドラフト会議が開かれます。

移籍した時に備え、即戦力捕手のドラフト上位指名の可能性もありました。
しかし、今回の早期の決断により、その緊急性は回避できました。

戦力の余裕ができた結果、他ポジションの補強に指名を回すことができます。
同様に、緊急性のあるトレードをする必要も無くなったとも言えます。

[ 2019年ドラフト指名選手 ]

指名 ポジション 出身
1位 森下暢仁 投手 明治大学
2位 宇草孔基 外野手 法政大学
3位 鈴木寛人 投手 霞ケ浦高
4位 韮澤雄也 内野手 花咲徳栄高
5位 石原貴規 捕手 天理大学
6位 玉村昇悟 投手 丹生高
育成1位 持丸泰輝 捕手 旭川大学高
育成2位 木下元秀 外野手 敦賀気比高
育成3位 畝章真 投手 香川オリーブガイナーズ

 

丸佳浩選手のFAの時は交渉が年末までズレ込み、補強に大きく影響しました。
巨人入り決断が11月30日で、その時期にはどの球団も戦力整備を終えています。
その段階から各球団に交渉するとなると、かなり難しい状況になるでしょう。

 

また、試合に使える中堅クラスの捕手をそうそう手放すチームもありません。
仮に有力な選手がいても早い時期に決まり、遅ければ遅いほど対応できません。

例えば、楽天を退団した嶋基宏選手のような選手だとすぐに移籍先が決まります。
他球団からの補強に動くのであれば、遅れれば遅れるほど不利になっていきます。

 

見えてきた「将来の監督候補」

 

現在もチームリーダーとしてチームをまとめている會澤翼選手。
選手からの人望も厚く、言うべきことは臆せずしっかりと言える性格

現在の主力で監督に向いていそうな野手がいるかと言うと微妙。
おとなしい選手が多く、田中広輔選手も言葉で引っ張るタイプでもない。
そう考えると、将来の「監督候補」として最有力になるでしょう。

 

① 1990年以降のカープ歴代監督

 

そこで、1990年以降のカープの監督を振り返ってみます。
監督年度に合わせ、現役時代の出場試合数と在籍年数を記載しました。

[ 2019年ドラフト指名選手 ]

監督年度 通算出場試合数 選手在籍年数
山本浩二 () 1989-1993 2284試合出場 18年
三村敏之 () 1994-1998 1567試合出場 17年
達川光男 (晃豊) () 1999-2000 1334試合出場 15年
山本浩二 2001-2005 2284試合出場 18年
マーティ・ブラウン () 2006-2009 257試合出場 3年
野村謙二郎 () 2010-2014 1927試合出場 17年
緒方孝市 () 2015-2019 1808試合出場 22年
佐々岡真司 () 2020- 570試合出場 18年

 

② 「15年以上在籍した選手」が監督に

 

過去の例を見るとカープに15年以上在籍した選手が監督になっています。
會澤翼選手は2019年を終え、すでにカープ在籍13年が経過しました。

現在31歳でポジションが捕手と考えると、まだまだ活躍できる年齢。
このままいけば20年近く現役生活を続けることも可能でしょう。

チームをまとめる資質を持ち、生涯カープ一筋の生え抜きの主力選手。
将来の「監督候補」としてチームが期待しているのは間違いないでしょう。

過去を振り返ると捕手出身の監督は以下の3人でした。
本当に実現すれば「捕手出身監督」はカープで4人目となります。

  • 門前真佐人 1961-1962 ()
  • 根本陸夫  1968-1972 ()
  • 達川光男       1999-2000

 

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若手捕手たちが超えるべき「高い壁」に

 

2019年のカープ捕手陣の守備イニング数を紹介します。

  • 會澤翼  926回1/3
  • 石原慶幸 165回1/3
  • 磯村嘉孝 184回2/3
  • 坂倉将吾     4回

 

會澤翼選手の残留することで大きく影響を受けるのは若手捕手陣
特に坂倉将吾選手や磯村嘉孝選手は「第3捕手」を争う立場にあります。

残留はチームにとってプラスでも、彼らにとっては不利な材料にも。
プロである以上、レギュラーで試合に出てチームに貢献したい思いはあるはず。
レギュラー捕手が抜けることは大きなチャンスであったのは間違いありません。

順当にいけばあと4~5年は會澤翼選手が主力捕手として活躍するでしょう。
若手捕手たちは実力で高い壁を越え、レギュラー奪取に励むことになります。

 

ここまでわかったこと

 

ここまでわかったことをまとめてみよう。

  • 3年6億円の複数年契約で残留決定
  • 打撃面の損失と他球団の強化を回避した
  • 早期の決断が戦力補強にも好影響
  • 将来の監督候補の可能性が見えてきた
  • 若手捕手陣には引き続いて高い壁に

 

今回のまとめ

 

今回は會澤翼選手のカープに残留決定を中心に話を進めてきました。
球団に対する愛情も見られ、カープに欠かせない選手と再認識したでしょう。

残留することでカープの損失と他球団の強化を回避できました。
特に打撃面でのチームの貢献を考えると残留してくれたことは大きいです。

まだまだ選手として活躍しますが、将来の監督像も見えてきました。
いずれは監督してチームを率いる時もくるだろうと想像しています。

選手たちにとって頼れる兄貴分である會澤翼選手。
2020シーズンは再び優勝を勝ち取れるような活躍に期待しています。

 

 

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