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150キロ超えの投手が急増するプロ野球、上がり続ける「ストレート平均球速」を調査

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近年はプロ野球界もストレートの球速が急激に上昇している。
そこでストレートに焦点を絞り、様々な視点から検討していきます。

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年々速くなるストレートの平均球速

 

パ・リーグとセ・リーグを分けて比較する。
両リーグともにストレートの平均球速は年々速くなっている傾向にある。
また、大半の年はパ・リーグの方がセ・リーグよりも平均球速が速い。
しかし、2019年になるとセ・リーグがパ・リーグの平均球速を追い越している。
よく「パ・リーグは速球派投手が多い」と言われるが、2019年は違うようである。
昨今、150km/hを超える投手が急増し、プロ野球界が高速化しているのがわかる。

 

図1 パ・リーグとセ・リーグのストレート平均球速

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パ・リーグの球団別ストレート平均球速

 

まずはパ・リーグから見ていくが、日本ハム以外は平均球速が右肩上がり。
おそらく大谷翔平選手の2017年のケガとその後のMLB移籍で数字を落ちたのだろう。
急激に順位が入れ替わることはなく、2019年には全チームが収束してきた印象。
やはりソフトバンクは球速の速い投手が多く、毎年のように上位に位置している。

 

図2 パ・リーグのストレート平均球速

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セ・リーグの球団別ストレート平均球速

 

次にセ・リーグを見ていくと、パ・リーグと同様に右肩上がりを示した。
特に、DeNA、中日、ヤクルトは顕著で、2019年には他の3球団を追い越した。
2017年にヤクルトが大きくグラフを落としたが、おそらくケガ人続出の影響だろう。
阪神のみ2014年以降、大きな伸びはなく、2019年には平均球速が落ちている。
藤浪晋太郎投手がいまだに1軍の登板が無いこともここに響いているのか知れない。
カープを見ると急激な上昇ではないが、年々じわじわと上がっている。
2019年はレグナルト投手や中村恭平投手などの活躍が平均球速を上げている。

 

図3  セ・リーグのストレート平均球速

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急増する150km/hオーバーの投手たち

 

ここからは平均球速「150km/hオーバー」の投手に絞って話を進める。
各年で見ていくと、右肩上がりに人数が増え、特に2017年からは顕著。
その多くは外国人投手であるが、日本人投手も少しずつ増えてきた。
前半戦が終了した時点だが、2019年はその数が過去最多となっている。

 

図4 平均球速150km/hオーバーの投手数

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※ 投球イニング20以上の投手

 

外国人投手の出身国の内訳

 

外国人投手の内訳を見るとアメリカが最も多い。
ただ、傾向としてはドミニカ出身の選手が年々増えているようだ。
ベネズエラ出身の選手も含めて、南米出身の選手は今後増加するだろう。
中日などのように南米に直接出向いて積極的にスカウトするチームもある。
隠れた才能が多く埋もれている可能性も高く、多くの球団が注目している。

カープは20年以上前からアカデミーを作り、球界の先駆者とも言える。
そこから多くの選手が1軍で活躍を見せており、先見の明があった。
先日もモンティージャ投手が支配下登録され、活躍が期待されている。

 

図5 平均球速150km/hオーバーの外国人投手の出身国

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150km/hオーバーの投手の先発とリリーフの割合

 

最後に平均球速150km/hオーバーの投手のポジション割合をみていく。
外国人投手では先発がおらず、日本人投手では半々と傾向に差がある。
ただ、その中身を見てみると先発投手の半分を大谷選手が占めている。
大谷選手を規格外とした場合、外国人投手同様にリリーフ投手が多いだろう。

図6 平均球速150km/hオーバーの投手のポジション割合

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※ 投球イニング20以上の投手

 

異次元の大谷翔平選手

 

改めて大谷選手のストレートの平均球速を見ていこう。
各年の最速投手と並べて比較したが、ほぼ同じ数字を記録している。
2016~2017年は外国人投手を押しのけて12球団でトップを記録した。
打者も兼ねてのこの数字なのでいかに図抜けた存在なのかかがわかる。

 

図7 2014~2017年の大谷翔平選手のストレート平均球速

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高校生も160km/hの時代が到来

 

最近では高校生の佐々木朗希投手が163km/hを投げて話題となった。
それまで大谷選手が保持していた高校生での最速記録を更新した。
また、2018年には中学生の森木大智投手が軟式で150km/hを記録。
プロに限らず、アマチュア球界においても高速化が急激に進んでいる。

www.nikkansports.com

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体格の大型化、トレーニングの進歩、科学的なフォーム分析など。
野球に関する様々な情報が溢れ、野球界は急激に進歩し始めている。
150km/hを投げる高校生も珍しくなくなり、140km/hが普通となった。
今夏の夏の甲子園広島大会でもMAX150km/hの投手が2~3人いる。
どこまでが頭打ちなのかわからないが、この傾向はしばらく続くだろう。

 

 

ここまでわかったこと

 

ここまでわかったことをまとめてみよう。

  • 両リーグともにストレート平均球速が上昇
  • パ・リーグは日本ハム以外のチームは右肩上がり
  • セ・リーグではDeNA、中日、ヤクルトの上昇が目立つ
  • 150km/hオーバーの投手は年々増加
  • 150km/hオーバーの投手は外国人投手の割合が多い
  • 150km/hオーバーの投手はリリーフ投手が多い
  • アマチュア球界も150km/hの時代になった

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今回のまとめ

 

今回はストレートの平均球速を中心に述べてきた。
プロ野球全体が右肩上がりにストレートの平均球速が上がっている。
その中でもDeNA、中日、ヤクルトの3球団の上昇が顕著であった。

また、プロ野球界のみならずアマチュア球界でも同じように高速化が進む。
野球界全体が様々なアプローチにより、この数年で急激に変化を見せている。
球速が上がることでケガの配慮も必要だが、この傾向はしばらく続くだろう。

投手の高速化により対する打者のレベルも年々上がってきている。
お互いが相乗効果でレベルアップしながら、素晴らしいプレーを期待したい。

 

 


最後までお読み頂きありがとうございました。 

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