現役トレーナーのカープぶろぐ!

広島で生まれ育った生粋のカープファン&野球を専門に携わるトレーナーがカープを中心に気ままに投稿します。また、阪神タイガースの尾仲祐哉投手の投稿も時々。更新は不定期デス。

移籍の噂も…堂林翔太選手の待たれる覚醒の時

2軍戦からも姿を消した堂林翔太選手。
これまでの戦歴を振り返りながら、堂林選手の現状を検討していきます。

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6月4日の2軍での出場が最後

 

堂林翔太選手の試合出場が6月4日が最後となっている。
最終出場の試合も2打数2安打と結果は出ている。
ただ、3打席目からはサードが新人の林晃汰選手に交代した。
そんな堂林選手に対して、心配の声もSNS上では上がっていた。

情報では、どうやら「ハムストリングスの肉離れ」とのこと。
損傷程度は定かではないが、しばらく3軍でのリハビリの様子。

 

2軍では抜群の成績を残す

 

やはり2軍クラス相手となるとしっかり結果を残している。
ケガが無ければ、小窪選手の降格と入れ替えで昇格しただろう。
それだけに今回のハムストリングスの故障は残念な出来事に。

  • 56打数17安打 5本塁打 7打点 打率 .304
  • 長打率 .607 出塁率 .409
  • 盗塁 7個

2017年からの3年間の2軍成績を振り返ってみる。
共に打率が.300を超え、出塁率も.370~.400と良い。
グラフでは長打率を使ったが、厳密な長打力の抽出でも高い。
2軍クラスの投手では十分な成績を残せるだけのものを持っている。

 

図1 2軍での打率、出塁率、長打率

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サードに復帰した2019年

 

2019年の春季キャンプからサードに復帰した。
毎年のように「最後の年」と口にし、最後の切り札だっただろう。
特に長野久義選手の加入で、「右打ちの外野手」の枠が1つ減った。
また、坂倉将吾選手、西川龍馬選手の外野手のコンバートもあった。

ライトは鈴木誠也選手が年間通して固定される。
センターには野間選手を筆頭に、長野選手、西川選手も候補に。
他に、下水流昂選手、高橋大樹選手が控え、レフトが飽和状態になった。

また、サードには安部友裕選手がいるものの、右打者の層は薄い。
小窪哲也選手も近年は1軍の出場機会がほとんどなく、実質、安部選手のみ。
そう考えた時に、選択肢として「サード復帰」は最善の策ではあった。

www.daily.co.jp

 

改善しつつあるサードの守備

 

堂林選手のサードというとどうしても「エラー」のイメージが付いている。
特にファーストへの送球が悪送球になるイメージが強く残っているだろう。
また、フライが飛ぶと落球するのではと、その度に球場がザワ付いていた。
打球が飛ぶ度に、投げる度にザワ付くことを本人はどう感じていただろうか。

number.bunshun.jp

 

2018年の西川龍馬選手も同じような環境でサードの守備についていた。
2019年は外野手へと転向したが、元々極端に内野が苦手でもないはず。
もしそうであれば、入団早々からコンバートしていたはずだろう。

周囲の環境、雰囲気が選手のプレイに影響することもあるだろう。
確かにサード1年目は29失策とかなりの数のエラーをした。
しかし、2013年は19失策、守備機会が減ったものの2014年は4失策。
徐々にではあるが、苦手だったサードの守備も安定してきていた。
実際に、2014~2015年は総合評価を見ても平均並みの守備を披露していた。

3年ぶりにサードに復帰した2019年も、大きな不安は感じない。
一塁への送球においても、デビュー時のように乱れることも無くなっている。

周囲のイメージがいつまでも変化せず、昔のイメージのまま見てしまう。
それにより、本人がプレイすることを萎縮してしまう時もあるだろう。
選手の成長と変化を、応援する側も感じ取りながら応援する必要もあるだろう。

 

 

 

課題の打撃

 

安定していく守備に反して、打撃面は下降傾向を辿っている。
デビューした2012年が最も好成績を残しており、2019年が最も悪い。
特に本塁打は2015年以降、0➟2➟1➟0➟0と激減している。
元々、長距離砲という訳ではないが、それでも少ない印象が強い。

図2 2012年以降の打率、出塁率、長打力

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次に打球の割合から検討していくことにする。
元々、ゴロの割合が高い訳ではなかったが、2019年は突出して多い。
全打球の9割以上がゴロとなり、内野の頭を越えることは無くなった。
中距離打者として期待されている選手としては厳しい現状にある。

 

図3 2014年以降の打球割合

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また、打球の強度を見ていくと、強い打球が明らかに低下している。
その傾向は2018年頃から顕著に表れ、打撃内容に大きな変化が起きている。
ゴロが多く、強い打球が減ってしまえば、安打を記録するのはなかなか難しい。
野手の間を抜けることは難しくなり、長打を放つことはさらに難しい。

図4 2014年以降の打球の強度

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特に2019年においては、空振り率が突出して高くなっている。
元々、多いタイプではあるが、さらにその傾向が高くなっている。

 

図5 2014年以降の空振り率

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空振りを多く生む理由としてボールスイング率があげられる。
2019年は過去最も多いボールスイング率になっている。
同時にボールコンタクト率も最も低い数値となっている。

2015年も同様にボールスイング率は多い。
ただ、2019年と比較すると、ボールコンタクト率は高い。
つまり、ボールに手を出しても、バットに当てることが出来ている。
2019年はボールに手を出し、さらに空振りしているという現象だ。

ボール球に手が出ることの良し悪しはあるとは思う。
特徴として、ボール球をヒットにする西川選手のような選手もいる。
個々でヒッティングゾーンに違いがあるので、ある程度の許容は必要。
ただ、ボールに手を出して、結果が伴わないのであれば良くは無い。

 

図6 2014年以降のボールスイング率とボールコンタクト率

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それに伴い、2019年は四球率が0となっている。
選球眼も課題と、さらにバットにコンタクトする課題が生じている。
外への変化球を追いかけて空振りする姿はよく見かける光景だろう。

 

図7 2012年以降の空振り率

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単純なメカニクスの問題だけなのか?

 

バッティングのメカニズムの面で指摘されることも多い。
詳しくはここでは述べないが、確かにその部分の課題はある。
物理的にバットが出にくいコースが存在するのも確かである。

ただ、打撃面の課題はそれだけではないようにも思う。
結果を出さないといけない焦りもあるだろう。
そのためか打てる球に手を出さず、打てない球に手を出している。
当てに行くような消極的な場面も見られ、本来の姿とはほど遠い。

もう1度、原点回帰して堂林選手らしい積極的なスイングを。
そう思っている堂林選手のファン、カープファンも多いだろう。

 

荷を背負わせすぎた「長距離砲」としての期待

 

1軍デビューした2012年のカープは長距離砲不足に喘いでいた。
当時のカープで20本以上の本塁打を打てる選手は栗原健太選手くらい。
その栗原選手も打撃不振に陥っていた時期でピークを過ぎていた。

そんなチームの大砲候補として白羽の矢が当たったのが、3年目の堂林選手。
「将来の4番」「カープの和製大砲」などと周囲の期待は高まっていた。

しかし、そもそも堂林選手は本当に長距離砲だったのだろうか?
2軍の成績を見ても、1軍の成績を見ても、そういった数字は出てこない。
むしろ典型的な『中距離打者』で、最近で言えば會澤翼選手レベル。
年間通して出場した場合でも、本塁打は15本前後が妥当なところだろう。

当時のチームの状況が、堂林選手に負担を課す形となっていたのかも知れない。
本来とは異なる姿を当時の堂林選手に期待し過ぎていたのかも知れない。

 

 

 

もう1度、「輝き」を。

 

2019年のカープはサードの人材不在で苦労している。
このオフにはドラフト、外国人補強でサードの獲得も予想される。
特にサードを守れる右打者の獲得は必須とも言える条件になる。

とはいえ、堂林選手の生きる道はサードしかないだろう。
西川選手が外野手として固定しつつあり、最も可能性があるのはサード。
かつての姿は消え、守備面での改善はある程度出来ている。

バッティングメカニクス自体もここまで来たら簡単には変わらないだろう。
とはいえ、そこに問題があっても、1軍で活躍している選手もいる。
誰しも課題もあれば長所もある、どうやって長所を生かしていくのか。

オールスターにも2013年から2015年まで3年連続で出場した。
消極的な姿ではなく、かつての生き生きとした堂林翔太選手を見たい。

news.livedoor.com

 

ここまでわかったこと

 

ここまでわかったことをまとめてみよう。

  • 2軍では十分な打撃成績
  • サードの守備は改善傾向
  • 2019年の1軍打撃成績はゴロが増加し、強い打球が減少
  • ボール球に手を出すことが増え、空振りが増加
  • ボール球に手を出すことで四球も減少
  • 典型的な中距離打者タイプ

 

まとめ

 

今回は堂林翔太選手の現状ついて述べてきた。
若手の台頭もあり、立場は非常に厳しい状況にあるのは間違いない。

思った成績を残せず、トレードの噂も出るここ数年。
本人も毎年のように「最後の1年」と覚悟を口にしている。
自分でも危機感を感じ、必死でもがいているのだろう。

チームもファンも少し暖かい目で見届け欲しい。
これまでの全ての思いをぶつけるような堂林選手の覚醒に期待したい。

 

 

 

以上、移籍の噂も…堂林翔太選手の待たれる覚醒の時…でした。
どこかで誰かのお役に立ててれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。 

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