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開幕から不調のジョンソン投手、毎年安定した投球から2019年はどう変化しているのか?

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今日はジョンソン投手の今季について振り返ります。
2019年のデータと過去のデータを比較して検討していきます。

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2019年のジョンソン投手の投手成績

 

まずは2019年の投球成績を振り返る。

6試合 1勝 3敗 防御率5.54 26回

 

正直、どの数字においても、物足りないものとなっている。
先発ローテーションの中心として期待された投球はここまで出来ていない。

 

三振と四球の割合は変化したのか?


最初に2015年入団以降の三振と四球の割合をみていこう。

 

図1 2015年入団以降の三振と四球の割合

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ちなみに、2017年は咽頭炎などのコンディション不良で欠場が多かった。
あくまで参考値として記載しているため、その点に配慮して頂きたい。

三振はやや減っているものの、極端な減少とは言えない程度。
四球に関しては、2017~2018年に比べるとやや多くなっている。

 

顕著に増加した被打率と被出塁と被長打率

 

次に被打率と被出塁率と被長打率をみていこう。

 

図2 2015年入団以降の被打率と被出塁率と被長打率

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どの数字を見ても、例年よりもかなり悪化しているのがよくわかる。
特に体調不良だった2017年よりも良くないというのは深刻な状態である。
 

変化したゴロとフライの割合

 

次に打者に打たれて生じた打球の割合をみていこう。

 

図3 2015年入団以降の打球の割合

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明らかにゴロの打球が減り、フライの打球が増えている。
さきほど被長打率が増加していたのもこういった数字からもわかる。
もともと「打ち取るタイプ」の投手が本来の投球が全く出来ていない。

 

大きく増加した被本塁打

 

次にフライに対する被本塁打の割合をみていくことにする。

 

図4 2015年入団以降の被本塁打の割合

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過去4年に比べ、2019年は被本塁打が大きく増加した。
2~7倍近くの増加となり、2019年シーズンの不調が良くわかる。
2019年はフライを多く打たれ、かつ本塁打を多く打たれている。

 

2014年以降の年間被本塁打数

 

次に2015年入団以降の年間被本塁打数を比較する。

 

図5 2015年入団以降の年間被本塁打数

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2015~2018年は1年間での被本塁打数になる。
2019年は開幕1ヵ月程度で1年目とほぼ同じ、2016年、2018年のほぼ半数。
本塁打をどれだけ多く打たれているかがよくわかる。

年々失点につながりやすくなるストレート

 

次に2015年入団以降のストレートによる得失点をみていく。

図6 2015年入団以降のストレートによる得失点

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2015年はカットボールで多く打ち取っていたため、2016~2018年より若干低い。
しかし、2016年以降をみていくと、年々ストレートで打ち取れなくなってきている。

そこで、その原因として考えられストレートの平均球速の変化をみてみる。
 
図7 2014年入団以降のストレート平均球速

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2017~2018年に比べれば、若干だが球速が落ちいている。
とはいえ、極端に落ちているという訳ではなく、影響は少なそうに見える。
むしろ、最も安定した成績を残した2015年、沢村賞の2016年よりも球速は出ている。

 

 

対右打者、対左打者の対戦成績

 
図8 2019年の対右打者・対左打者の三振と四球の割合

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三振の割合は対左打者・対右打者でほとんど差はない。
しかし、四球をみると対右打者ではかなり多く出しているのがわかる。

次に対左打者・対右打者での被打率もみてみる。


図9 2019年の対右打者・対左打者の被打率

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こうして見ると、対右打者によく打たれていることがわかる。
対右打者には、四球が多く、安打をよく打たれ、苦戦している様子がわかる。

次に、打者に打たれた打球の割合をみていく。

 

図10 2019年の対右打者・対左打者の打球の割合

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対左打者に対しては、2018年までと同様にゴロの打球が多い。
ライナーがないぶん、フライが少し増えているが本来のゴロを打たせる投球となった

逆に対右打者に対しては、フライやライナーの割合が多く、ゴロの打球が少ない。
ゴロが少ないことで、右打者には強振されているのではないのかと予想できる。

そこで、打球の種類についてもみていこう。

 

図11 2019年の対右打者・対左打者の打球の種類

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対右打者は、逆方向の打球は少なく、センターから引っ張りの方向が多い。
逆に、対左打者は引っ張られてもいるが、逆方向への打球が多くみられた。
これらから、右打者には強振されている傾向があるということがわかる。

 

そこで、被本塁打についてもみていこう。

 

図12 2019年の対右打者・対左打者の被本塁打

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予想に反して、対右打者よりも対左打者に本塁打をよく打たれていた。
対左打者はゴロが多いが、フライを打たれると本塁打になりやすい傾向と言える。

  • 対右打者の被本塁打  バレンティン、荒木貴裕
  • 対左打者の被本塁打  青木宣親、村上宗隆

 

対右打者が苦手なのか?


最後に2015年以降の対右打者・対左打者の被打率をみていく。

 

図13 2015年以降の対右打者・対左打者の被打率

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実況で「ジョンソン投手は例年左打者に弱く、右打者に強い」とよく耳にする。
確かに2017~2018年の2年間だけを見れば、そのような印象を受ける。
しかし、2015~2016年には右投手の方が打たれており、実況通りとも言えない。

ジョンソン投手においては、どちらか極端に得意、不得意という訳でもなさそうだ。
とりあえず、2019年に関しては右打者によく打たれていることは間違いない。

 

ここまでわかったこと

 

ここまでわかったことをまとめてみよう。

  • 被打率・被出塁率・被長打率が顕著に上がった
  • ゴロの打球が減り、フライの打球が増えた
  • 被本塁打が顕著に増えた
  • 対右打者はよく塁に出し、引っ張られた打球やフライの打球が増えた
  • 対左打者は例年通りゴロが多いが、フライになると本塁打の割合が高い
  • 2019年に限って、対右打者の被打率が顕著に高い

 

今回のまとめ

 

今回は2019年のジョンソン投手の成績について述べてきた。
ここまでジョンソン投手らしい期待した投球はまだ見られていない。

来日当初より年々数字が悪化してきている点も気になる。
特にストレートが失点につながることが増え、被本塁打も増加した。
近年は球種配分の変化もあり、少し投球スタイルの変化もみられる。

まだ登板数が6試合と少ないので、極端に出ている傾向もあるだろう。
とはいえ、ジョンソン投手らしさとは程遠い投球内容なのが現状。

床田投手が現在は十分にその不調を補っている。
しかし、トミージョン明けもあり、年間通して投げたことも無い。
いつか肉体的・精神的な疲労が蓄積する時期が訪れるのも間違いない。
その時にはジョンソン投手が本来の投球に戻っていることに期待しよう。

 

 

 
最後までお読み頂きありがとうございました。 

記事:開幕から不調のジョンソン投手、毎年安定した投球から2019年はどう変化しているのか?

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