【 プロ野球選手のセカンドキャリア 】現役引退後に”異色な転職”を選んだ元選手たちの今

簡単な自己紹介

JUNJUN
16年目の医療系国家資格取得者で野球を中心に活動し、現在は『法律』も勉強中です。
詳しいプロフィール

 

毎年のように100名前後のプロ野球選手が引退しています。
今回は引退後に大事になる年金制度と転職サポートについて解説していきます。

 

NPB関係は増加し、未定・不明が減少

 

2010年以降の退団後の進路調査を調べてみました。
特徴として近年ではNPB関係が増加し、未定・不明が減少しています。

ここで言う「NPB関係」とは以下の通りです。

  • 選手契約・育成契約
  • 監督及び指導者
  • 球団職員

NPB関係の内訳として近年では球団職員になる元選手が多いのが特徴です。
特に2015年以降は毎年30人以上が所属又は他球団の球団職員となっています。

そういった影響も含め、未定・不明の選手も減ったかも知れません。
同時に以前に比べて将来を見据えた選手も増えた影響もあるかも知れません。

 

 

野球関係以外では「企業就職」がもっとも多い

 

野球以外の進路を見ていくと「企業への就職」がほとんどを占めます。
当然ながら、第2の人生のスタートなのでどこかで一般社会を勉強するのは妥当。

2011年だけ大きく減少していますが、おそらく未定・不明が多いためです。
調査段階で正式に決定していなかったためで最終的にはもっと増えたと思います。

 

 

引退後に「進学する」という選択

 

近年に変化が出てきたのが「進学」という選択肢
特に2018年からは國學院大學と選手会が提携し、進学サポートを行っています。
そうした影響もあり、若干名ですが進学する引退選手が継続的に出てきました。

大まかには「体育学部のある大学」や「医療系の専門学校」の進学になります。
指導者やトレーナーを目指す元選手も多いので、妥当な選択になりますね。

 

[ 2015年オフ以降に進学した選手 ]

選手名 年齢 進路
2015オフ 田上健一 (阪) 27 通信制の星槎大学共生科学部に進学 ()
2017オフ 今井啓介 (広) 30 鍼灸師取得のため専門学校進学 (エレメンツストレッチに勤務)
松浦耕大 (広) 24 柔道整復師取得のためMSH医療専門学校に復学
奥波鏡 (オ) 22 関西メディカルスポーツ学院に進学 (2018年6月に退学)
2018オフ 幸山一大 (ソ) 22 國學院大學 (人間開発学部健康体育学科)に進学
2019オフ 岡林飛翔 (広) 20 國學院大學 (人間開発学部健康体育学科)に進学
島孝明 (ロ) 21 國學院大學 (人間開発学部健康体育学科)に進学
関啓扶 (中) 21 歯科技工士取得のため養成校に進学

 

ただ、実際にはNPBの調査後に進学している選手もいます。
例えば2015年オフに戦力外となった鈴木将光選手(カープ)がそうです。

おそらく調査時は「企業就職」に含まれ、2015年の進学人数に加算されていません。
実際には、企業就職は辞めて2016年に鍼灸師取得のため専門学校に進学しています。

 

選手名 年齢 (引退時) 進路
2015オフ 鈴木将光 (広) 28 鍼灸師取得のため専門学校進学

鈴木将光 (すずきまさみつ)

遊学館高校から2008年高校生ドラフト1位で広島東洋カープに入団。
期待されるも入団後はケガも多く、一軍での出場機会に恵まれずに引退。
WBC強化試合で内海哲也投手から本塁打を打った姿は今も記憶に残る。
現在は国家試験に合格して鍼灸師として活躍中。

 

球界では珍しい「他種目への転向」

 

今回のデータ上で「他種目への転向」の元選手が1人だけいます。
DeNA・カープ・西武の3球団で内野手として活躍した木村昇吾選手。

西武を戦力外となったあと、プロ野球選手会でクリケットに転向しています。
現在は日本と海外を行き来しながら、海外プロチーム契約に向け奮闘中です。

過去10年のデータでは木村昇吾選手ひとりですが、種目転向者は多数います。
データにありませんでしたが、2019年には山本武白志選手もクリケットに転向してます。

基本的には競輪選手に転向する選手が過去は多かったようです。
体力に自信があること、長く現役でいられることがその要因かも知れません。

 

[ 引退後に多種目に転向した選手 ]

選手名 概要
ゴルフ ジャンボ尾崎 (尾崎将司) 現役
プロレスラー ジャイアント馬場(馬場正平) 引退 (死去)
高野忍 引退 (現在は鉄骨業)
総合格闘技 古木克明 引退 (現在は会社設立)
K-1 立川隆史 引退 (現在は野球解説)
競輪 兵頭秀治 現役
伊代野貴照 現役
萱島大介 現役
松谷秀幸 現役
宮崎一彰 現役
石本龍臣 引退
川口正 引退
北野良栄 引退
島田伸也 引退
塚本善之 引退
西野忠臣 引退
宮本孝男 引退
クリケット 木村昇吾 現役
山本武白志 現役

 

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引退後に「球団トレーナー」に転向した選手たち

 

過去10年には見当たりませんが進学後に「球団のトレーナー」になった選手も。
理学療法士、柔道整復師、鍼灸師などが主ですが、それぞれが現場で活躍しています。

これまで把握している範囲の元選手で球団トレーナーになったのは6人。
ちなみに江口孝義氏と吉良俊則氏を除く4人がカープにドラフト指名されています。

 

[ 引退後に球団トレーナーに転向した選手 ]

選手名 プロ野球入団 選手入団 トレーナーとしての所属
栗田聡 カープ1位 理学療法士 近鉄 (2001~2005)・ヤクルト (2005~2012)
望月一 カープ4位 理学療法士 カープ (2003~2007)・ロッテ (2008~2018)
江口孝義 ダイエー3位 理学療法士・鍼灸師 オリックス (2006~2013) ・ソフトバンク (2014~)
矢野修平 カープ3位 柔道整復師 ソフトバンク (2009~2015)
吉良俊則 オリックス2位 柔道整復師 オリックス (2013~2015)
苫米地鉄人 カープ6位 鍼灸師 カープ (2011~)

 

追伸 : 訃報

望月一氏(52)は2020年7月6日に虚血性心疾患のためお亡くなりになりました。
元広島投手の望月一氏が52歳の若さで死去 安仁屋氏は絶句「信じられない」/ デイリースポーツ

 

 

消防士・警察官・司法書士・公認会計士に転職した選手たち

 

他にも消防士・警察官・司法書士・公認会計士に転職した選手もいます。
近年では警察官に転職する選手が増えきているのも特徴になります。

毎年オフにトライアウトが行われますが、スカウトに来るのは野球に限りません。
最近では上記で出てきた消防士・警察官・多種目競技など多岐に渡っています。
人手不足で体力の必要な職業にとっては貴重な戦力と考えているようですね。

また、司法書士や公認会計士など難関な国家資格を取得する選手もいます。
在学中ではありますが、関啓扶氏のように司法書士を目指すケースもあります。

 

[ 引退後に公務員や士業に転向した選手 ]

選手名 所属球団
消防士 斎藤喜 阪急 (オウムサリン事件に出動)
荒張裕司 日本ハム
警察官 太田阿斗里 オリックス
美沢将 西武
坂寄晴一 オリックス
加登脇卓真 巨人
庄司龍二 オリックス
西川拓喜 オリックス
北野洸貴 ヤクルト
池ノ内亮介 カープ
司法書士 桧山泰浩 近鉄
南秀憲 ヤクルト
公認会計士 奥村武博 阪神

 

「医師」を目指す元DeNAベイスターズの寺田光輝氏

 

寺田光輝 (こうき) 投手のように引退後に「医師」を目指す選手もいます。
父親は医師として三重県伊勢市で開業をされている「寺田クリニック」。

独立リーグから2017年にドラフト6位でDeNAベイスターズに入団。
1年目の8月に腰部ヘルニアの手術をしたものの状態は良くなく2年目で戦力外に。

まずは医学部に入る必要があるため、現在は受験勉強に励んでいるようです。
通っていた塾のサポートも受けながら2021年の大学合格を目指しています

 

選手名 年齢 (引退時) 進路
医師 寺田光輝 27 医師免許取得のため大学編入受験

寺田光輝 (てらだみつき)

伊勢高校 – 三重大学(1年次中退) – 筑波大学 – 石川ミリオンスターズを経由。
2017年ドラフト会議にて横浜DeNAベイスターズから6位指名を受ける。
サイドスローからの強気な投球が武器として1年目からの活躍を期待される。
2019年にアンダースロー転向も、1軍登板は無く10月に戦力外通告を受ける。

[ 2軍通算成績 ] 31試合 1勝1敗 防御率 8.08

 

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「プロ野球選手の異色のセカンドキャリア」のまとめ

 

今回はプロ野球選手のセカンドキャリアについて話を進めてきました。
野球関連の仕事につく選手が多い中、今回のように異色な転職する選手もいます。

プロ野球を辞めて新たな仕事に就くことの不安は多いかと思います。
特に全く野球とは関係のない世界に飛び込むには勇気も必要なのは想像できます。

ただ、今回ご紹介したようにOBたちが様々な職業に転職しています。
もちろん上手くいく選手もそうでない選手もいるのは仕方ないことかと思います。

とはいえ、野球界以外の多くの業界で働く人たちも転職したら同じようなものです。
大変なこともたくさんあると思いますが、良いセカンドキャリアになることを願います。

 

 

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