【 カープ投手陣の課題 】過去のドラフトから「右投手」と「左投手」の育成状況を検証

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JUNJUN
16年目の医療系国家資格取得者で野球を中心に活動し、現在は『法律』も勉強中です。
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今回は過去10年のドラフト指名された投手をみていきます。
左右の投手でどれだけチームに貢献出来たかを検討していきます。

 

2010年以降に入団した左投手と右投手の割合

 

左右で振り分けると右投手 23名、左投手 12名。
当然ながら右投手の方が多く、左投手に対して約2倍になっています。

そのうち、すでに引退している選手はグレーにて表示しました。
右投手が4人で2割弱が退団(.174)、左投手が5人で4割が退団(.417)しています。

 

① 左投手と右投手の成績比較

 

右投手と左投手の勝利数・敗戦数・セーブ数の総数を比較します。

選手名 通算成績 (~2018) 成績合計
右投手 中田廉
小松剛
今村猛
武内久士
福井優也
中﨑翔太
弦本悠希
野村祐輔
大瀬良大地
九里亜蓮
西原圭大
薮田和樹
中村祐太
藤井皓哉
岡田明丈
横山弘樹
加藤拓也
アドゥワ誠
長井良太
山口翔
ケムナ誠
遠藤淳志
平岡敬人
204試合 15勝15敗
30試合 6勝6敗
398試合 18勝29敗35セーブ
11試合 0勝1敗
109試合 29勝36敗
318試合 15勝24敗106セーブ
4試合 0勝0敗

154試合 65勝47敗
145試合 41勝26敗2セーブ
113試合 21勝17敗
16試合 0勝0敗
69試合 21勝7敗
24試合 8勝8敗
10試合 1勝0敗
68試合 24勝15敗
6試合 2勝2敗
7試合 1勝3敗
53試合 6勝2敗
4試合 0勝0敗
0試合 0勝0敗
0試合 0勝0敗
0試合 0勝0敗
0試合 0勝0敗
273勝238敗
143セーブ(23名)
左投手 伊東昂大
川口盛外
中村恭平
金丸将也
岩見優輝
戸田隆矢
塹江敦哉
飯田哲也
高橋樹也
仲尾次オスカル
高橋昂也
床田寛樹
5試合 0勝0敗
1軍登板なし
40試合 2勝10敗
1軍登板なし

11試合 1勝0敗
95試合 11勝7敗1セーブ
14試合 0勝1敗
40試合 0勝0敗
19試合 0勝2敗
25試合 2勝0敗
6試合 1勝2敗
3試合 1勝1敗
17勝23敗
1セーブ(12名)
  • 右投手 (23名)  273勝238敗143セーブ
  • 左投手 (12名)  17勝23敗1セーブ

当然ながら、左投手の勝利数は右投手の1/10も挙げていません
また、100試合登板を達成している左投手がひとりもいないのが現状です。
ここ10年間で入団した左投手たちが機能していないことがはっきりわかります。

 

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左投手と右投手のドラフト順位

 

年度を越えて、ドラフト指名順ごとに並べてみました。

選手名
D1 (右) 今村猛、福井優也、野村祐輔、大瀬良大地、加藤拓也、岡田明丈
D2 (右) 中田廉、九里亜蓮、薮田和樹、横山弘樹、山口翔
(左) 中村恭平、高橋昂也
D3 (右) 小松剛、武内久士、ケムナ誠
(左) 岩見優輝、戸田隆矢、塹江敦哉、高橋樹也、床田寛樹
D4 (右) 西原圭大、藤井皓哉、遠藤淳志
(左) 金丸将也
D5 (右) 中村祐太、アドゥワ誠
(左) 伊東昂大
D6 (右) 中﨑翔太、長井良太、平岡敬人
(左) 川口盛外、飯田哲也、仲尾次オスカル
D7 (右) 弦本悠希

ドラフト1位は全員が右投手で、左投手は1人もいません
ドラフト2位をみても、その大半が右投手の指名となっています。

そして、右投手のドラフト1・2位のほとんどが主力として活躍
また、戦力外になる選手も1人も存在せず、現役を続けています。

反対に左投手はなぜかドラフト3位に指名が集中しています。
左投手が不足しているにも関わらず積極的な指名に至っていません。

 

追記 : 2019年オフに横山弘樹投手は自由契約になりました

広島戦力外の横山「充実感もあった」現役続行へ意欲 / 日刊スポーツ

 

① 右投手のドラフト1・2位と3位以下の成績比較

 

次に右投手をドラフト1・2位と3位以下で成績を比較します。

[ ドラフト1・2位 ]  237勝197敗37セーブ

選手名 通算成績 (~2018)
1位 福井優也
今村猛
野村祐輔
大瀬良大地
岡田明丈
加藤拓也
109試合 29勝36敗
398試合 18勝29敗35セーブ
154試合 65勝47敗
145試合 41勝26敗2セーブ
68試合 24勝15敗
7試合 1勝3敗
2位 中田廉
九里亜蓮
薮田和樹
横山弘樹
204試合 15勝15敗
113試合 21勝17敗
69試合 21勝7敗
6試合 2勝2敗

[ ドラフト3位以下 ]  36勝34敗106セーブ

選手名 通算成績 (~2018)
3位 小松剛
武内久士
30試合 6勝6敗
11試合 0勝1敗
4位 藤井皓哉 10試合 1勝0敗
5位 中村祐太
アドゥワ誠
24試合 8勝8敗
53試合 6勝2敗
6位 中﨑翔太 318試合 15勝24敗106セーブ

 

右投手があげた勝利数のほとんどはドラフト1・2位が挙げています。
通算成績も負け越しているのは今村猛福井優也加藤拓也投手の3人のみ。

今村猛投手はリリーフの特性上、仕方のない面もあるのかも知れません。
改めて、右投手のドラフト1・2位たちが投手陣を支えてきたことがわかります。

逆に、3位以下では中﨑翔太投手が異例の成績をあげています。
勝敗数の半数程度と全てのセーブは中﨑翔太投手ひとりによるもの。

2019年以降はアドゥワ誠投手がこれに続けるかが期待されます。
2018年の中継ぎから2019年からは先発での活躍が期待されています。

 

② 「右投手」のドラフト1・2位指名の所属

 

右投手のドラフト1・2位と3位以下で所属別で成績を比較します。

[ 高卒右投手 ]

選手名 通算成績 (~2018)
1位 今村猛 398試合 18勝29敗35セーブ
2位 中田廉 204試合 15勝15敗

[ 大卒・社会人右投手 ]

選手名 通算成績 (~2018)
1位 福井優也
野村祐輔
大瀬良大地
岡田明丈
加藤拓也
109試合 29勝36敗
154試合 65勝47敗
145試合 41勝26敗2セーブ
68試合 24勝15敗
7試合 1勝3敗
2位 九里亜蓮
薮田和樹
横山弘樹
113試合 21勝17敗
69試合 21勝7敗
6試合 2勝2敗

以上を見ると、高卒投手は中継ぎ大卒・社会人投手は先発とはっきり分けられます。
また、社会人出身は横山弘樹投手のみで、ほとんどを大卒投手が占めています。

ここ数年のカープ先発陣は大卒ドラ1・2位投手が担っていると言えます。
上位指名には中継ぎ投手がいないというのがカープの特徴のひとつかも知れません。

 

③ 「左投手」のドラフト2位指名と3位以下の成績比較

 

左投手のドラフト2位と3位以下で成績を比較します。

選手名 通算成績 (~2018)
2位 中村恭平
高橋昂也
40試合 2勝10敗
6試合 1勝2敗
3位 岩見優輝
戸田隆矢
塹江敦哉
高橋樹也
床田寛樹
11試合 1勝0敗
95試合 11勝7敗1セーブ
14試合 0勝1敗
19試合 0勝2敗
3試合 1勝1敗
4位 金丸将也 1軍登板なし
5位 伊東昂大 5試合 0勝0敗
6位 川口盛外
飯田哲也
仲尾次オスカル
1軍登板なし
40試合 0勝0敗
25試合 2勝0敗

左投手で見ると、大半が中村恭平投手と戸田隆矢投手が記録した数字になります。
経験年数が若いのもありますが、その他の投手は1軍戦力になっていません。

また、右投手のような指名順位での成績の顕著な偏りはありませんでした。
こうしてみても1軍の左投手不足が長く続いている状況がよくわかります

 

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2010年以降に左投手のドラフト1位指名は「1度のみ」

 

では、カープはドラフト1位で左投手を指名しないのでしょうか。
2010年以降でみると1度だけ左投手をドラフト1位指名したことがあります。

現在、楽天に在籍している森雄大投手(東福岡)を2012年に指名しました。
ただ、1位指名したものの抽選となり、楽天がその獲得交渉権を獲得しています。

しかし、その森雄大投手も現在まで活躍するに至っていません。

[ 森雄大 プロ通算4年 ]

  • 28試合 3勝6敗 90回1/3 防御率4.58

 

ちなみに、その年は森雄大、増田達至投手の2人を抽選で外しています。
最終的に“3人目のドラフト1位”で指名したのが野手の高橋大樹選手。
結局、この年は全ての指名が野手(※)となり、投手の指名はありませんでした。

 

① 過去には2005年と2007年に左投手をドラフト1位で指名

 

少しさかのぼると、2005年に片山博視投手、2007年に長谷部康平投手を指名しています。

[ 片山博視 プロ通算11年 ]

  • 206試合 8勝16敗 264回1/3 防御率3.13

[ 長谷部康平 プロ通算9年 ]

  • 110試合 11勝19敗3セーブ 300回 防御率5.37

 

両選手ともに期待されていましたが、目立った活躍はできませんでした
長谷部康平投手は大学時代に北京五輪予選代表に選ばれ、ドラフトでは5球団から指名されました。
片山博視選手は高校時代は投打で活躍し、プロでも野手に転向していた時期もありました。

お気づきの通り、カープが抽選を外したドラ1左投手は全て楽天に入団しています。
しかし、どの投手も目立った活躍ができないまま、すでに自由契約選手となっています。
カープが交渉権を獲得していたとしても、活躍できなかった可能性は高かったかも知れません。

 

② 楽天3投手の「外れ1位」の選手たち

 

片山博視、長谷部康平、雄大投手を抽選で外した後の指名選手をみてみます。

通算成績
鈴木将光 6試合 打率.182 (2/11) 0本塁打 0打点 
篠田純平 99試合  20勝26敗 4.24 391回
高橋大樹 8試合 打率.238 (5/21) 0本塁打 0打点  

外れ1位で左投手を指名したのは篠田純平投手のみ。
他2人は、共に高校で長距離砲として活躍していた野手を指名しています。

しかし、外れ1位の選手たちも活躍することができていません
篠田純平投手はある程度の成績を残しましたが、満足できる成績ではありませんでした。
抽選に当たっても、外れても、左投手を1位指名した年は不発に終わっています。

 

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ここまでわかったこと

 

ここまでわかったことをまとめます。

  • 近年は左投手のドラフト1位指名はひとりもいない
  • チームの大半の勝敗セーブは右投手が担っている(外国人除く)
  • そのほとんどを担うのはドラフト1・2位の右投手
  • 右投手のドラフト1・2位は高卒が中継ぎ、大卒が先発で活躍
  • 左投手もドラフト1指名したが、抽選で外し、楽天に入団
  • 楽天に入団した3投手も活躍することが出来ていない

 

今回のまとめ

 

今回は過去のドラフトから右投手と左投手にわけて検証しました。
上位で指名した右投手がチームの主力になっているのがよくわかります。

左投手不足という面はありますが、ドラフト自体は成功していると言えます。
また、その多くが大卒の右投手で、ドラフト補強時のポイントと考えられます。

下位指名でも中﨑翔太投手やアドゥワ誠投手も活躍しています。
高卒下位指名でチームの主力となった現在の活躍はスカウト冥利につきます。

カープとして左投手不足という課題は残っています。
「左のエース」と呼ばれる先発投手が台頭し、フル回転する姿を期待しています。

 

 

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